米Oracleは、さまざまな言語に対応した汎用VMの最新版となる「GraalVM 20.2.0」を、8月19日(現地時間)に公開した。
「GraalVM 20.2.0」のうち、商用版であるGraalVM Enterpriseでは、アプリケーションが安定フェーズに入ってコンパイルがアイドル状態になると、libgraalが使用するメモリがOSに解放されるようになったほか、部分ループ展開が最適化され、計算負荷の高いループに焦点を当てたワークロードのパフォーマンスを向上できる。
また、GraalVM Native Imageにおいては、Muslcを使用した静的コンパイルが再実装され、サードパーティのMuslcバンドルへの依存が解消された。ただし、ネイティブ実行可能ファイルを生成するシステムにおいて、musl-gccを実行する必要がある。
そのほか、Truffle実装の改善、Node.jsのバージョン12.18.0への変更およびIntl.NumberFormat Unified API、論理割り当て演算子、トップレベルのAwaitプロポーザル、さらにはPromise.anyプロポーザルの実装、Rubyにおける互換性の改善、Pythonにおけるネイティブ拡張の参照カウント改善によるメモリリークの修正、および.pycファイルへのコードのシリアル化によるPythonプログラム起動の改善などの変更が行われている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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