米Gartnerは、世界のCIOに対して毎年実施しているCIOアジェンダ・サーベイの結果を、10月20日(現地時間)に発表した。
同調査は、世界74か国の主要業種に属するCIO1877名から回答を得ている。
同調査では、CIOがデジタルビジネスの加速と長期的な俊敏性を獲得するための、「戦法を変える」「増幅力を解き放つ」「足かせを減らす」「リソースの投入先を変える」という4つの方法を明らかにした。
「戦法を変える」に関しては、デジタルなやりとりに対する顧客の期待が高まる中で、CIOの76%が2020年に新規デジタルプロダクト/サービスへの需要が拡大すると回答しており、2021年には83%に増加。調査結果から、先進企業が平均的企業よりも積極的に取り組んでいる、顧客向けのデジタル化領域として、新規デジタルプロダクト/サービス導入の加速、顧客アプローチ/市民エンゲージメントのためのデジタルチャネルの活用が明らかになっており、先進企業10社のうち9社がデジタルチャネルを追求しているほか、その約4分の3がデジタルプロダクトの導入スピードを加速している。
「増幅力を解き放つ」に関しては、同調査において新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって、企業のITリーダーシップにどのような変化があったかを尋ねたところ、CIOの約70%がビジネス部門に助言するため特定のビジネスプロセスに関する知識を深めたと答えており、約70%がITの価値の測定および明確化の取り組みを強化したと回答した。
「足かせを減らす」では、CIOが「足かせ」(サプライチェーンのパフォーマンス低下など)を体系的に把握し排除することで、デジタル化を加速させられることが明らかになっており、多くのCIOがパンデミック中に売上高が減少したと答えたものの、回答率は先進企業では29%に留まったのに対して、平均的企業では45%、遅れた企業では62%となっている。
一方で、企業が強気の姿勢を見せた領域も複数あり、CIOは新規ビジネスイニシアティブ、買収、コストの競争力、従業員の生産性の各領域でパフォーマンスが向上したと回答した。
「リソースの投入先を変える」に関しては、CIOはデジタル化を支援するテクノロジーに投資をシフトさせると答えており、リモートワークへの移行にともない、新たな攻撃対象が生まれたことから、サイバーセキュリティ支出は増加し続けている。CIOの61%がサイバーセキュリティ/情報セキュリティへの投資を増やすと回答し、ビジネスインテリジェンス/データアナリティクス(58%)、クラウドサービス/ソリューション(53%)が続いた。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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