開発チームは、2021年末までにWeb Crypto APIの完成を目標に掲げており、今回リリースした「Deno 1.15」では、それに向けてRSAキーをspki形式でエクスポートできるようにしたほか、ECDSAキーのraw形式でのインポート、ECDH派生のサポート、キーラッピングにおけるcrypto.subtle.exportKey()でサポートされているすべてのキーとフォーマットの組み合わせのサポート、AES-CBC暗号化のサポート、AES-CBC復号化のサポートが行われている。
さらに、「Deno 1.13」で追加されたFFI APIに、ノンブロッキング呼び出しとバッファ引数のサポートを追加するとともに、deno uninstallサブコマンドが導入され、以前にdeno installでインストールされたコマンドの削除が可能になった。
ほかにも、deno lintに診断の表示後もプロセスを存続させ、ファイルの変更を監視し、変更されたファイルから診断を更新する--watchフラグのサポートや、メモリ内CA証明書を実現する新たなAPIへの置き換えに向けた、Deno.createHttpClientからの不安定なcaDataオプションの削除、Deno.testで定義されたテストのサブステップを定義できるサブステップAPIの試験的な追加、いくつかのAPIの安定版への移行、V8 JavaScriptエンジンのバージョン9.5へのアップデートなどの機能追加・改善が行われている。