「Rust 1.64.0」からは、LinuxのGNU Cライブラリ(glibc)とカーネル(kernel)の最低要件が上がる。それまではglibcが2.11、kernelが2.6.32が最低要件だったが、1.64.0からはglibcが2.17、kernelが3.2に上がる。
この要件変更はRustコンパイラを動作させる環境だけでなく、標準ライブラリlibstdを使っている場合はバイナリを動作させる環境にも影響する。とはいえ、新たな要件として指定されたglibcとkernelのバージョンは10年程度前のものだ。Rustの開発チームは長期サポート版のLinuxディストリビューションを使っている場合や、組み込み機器で古いLinuxを使っている場合でもない限り、今回の要件変更の影響を受けることはないだろうとしている。
開発チームは、もしも今回の要件変更の影響を受ける場合は、Linuxのアップデートなどの対策を取ってほしいとしている。