米Appleを中心とする、オープンソースのHTMLレンダリングエンジン群であるWebKitの開発チームは、iOS 16/macOS Monterey/macOS Big Sur向けのWebブラウザ「Safari 16.0」が9月12日(現地時間)にリリースされたことを受けて、WebKit公式ブログの同日付投稿にて、「Safari 16.0」で新たに搭載されたWebKit機能について解説している。なお、macOS Ventura/iPadOS 16用のSafari 16は、10月にリリースされる。
iOS 16向けSafariでは、AVIF形式を用いた圧縮画像のサポートが含まれている。AVIFはAlliance for Open Mediaによって開発された、JPEG、PNG、GIF、WebPなどに代わる画像形式で、複数の色空間、可逆圧縮および非可逆圧縮などを提供する。なお、AVIFサポートは10月リリースのmacOS Ventura/iPadOS 16向けSafari 16にも導入される。
さらに、Web開発者が画面のピクセル密度に基づいて条件付きでCSSを適用できるようにするresolutionメディアクエリが完全にサポートされるようになったほか、テキストブロックの最終行の配置を設定するCSSプロパティであるtext-align-lastのサポート、:has()疑似クラスの:targetのサポートといった新機能が追加された。
ほかにも、iOS 16向けSafariにおけるパスキーのサポート、Apple Payにおける定期的な支払いを効率的にサポートするマーチャントトークンと、1回のトランザクションで複数の加盟店への支払いが行えるマルチマーチャントペイメントのサポート、Webインスペクタ拡張機能のサポートによるSafari組み込みWebデベロッパツールの機能強化、サイズクエリとコンテナクエリ単位のサポート、CSSグリッドにおけるサブグリッドのサポート、余分な空き領域とFlexのギャップを視覚的に区別可能にするFlexboxインスペクタ、アクセシビリティの改善、CSSオフセットパスのサポートによるアニメーションの改善など、「Safari 16.0」のWebKitでは数多くの機能追加・改善が行われている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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