コンテキストの管理とフィルタリング
Mylynで外部の問題を取り扱う際には、前述のEclipse内で問題を直接編集する機能に加えて、コンテキストフィルタリングという強力な機能を利用できます。コンテキストフィルタリング機能を使用すると、現在のタスクとは無関係のファイルやビューを隠すことができます。
この機能は、内部のタスクでも外部のタスクでも同じように動作します。タスクの作業を開始するときには、Mylynタスクリストのコンテキストメニューを使ってそのタスクをアクティブにする必要があります。これに慣れるには少し時間がかかりますが、すぐに習慣になるでしょう。
タスクをアクティブにすると、Mylynはユーザーの操作を観察し、どのビュー、ファイル、あるいはファイルのどの部分が目下のタスクに関係しているかを学習します。その後、ツールバー上のボタン(有名なネズミのキャラクターによく似た形の青いアイコン)を使ってコンテキストフィルタリングを有効にすると、Mylynを使って無関係な情報を非表示にし、重要度の高い情報を強調表示できるようになります。他のファイルが必要になった場合は、同じボタンを使ってフィルタリングを無効にすれば、目的のファイルを開くことができます。このファイルも、自動的にタスクのコンテキストに追加されます。
コンテキストフィルタリングは、ワークスペースのほぼすべての場所で適用されます(図5を参照)。関係のないコードは折りたたまれ、必要ないファイルは非表示になります。
プロジェクトエクスプローラビューには関係のあるクラスのみが表示され、そのクラス内では、クラスのメソッドのサブセットのみが表示されます。さらに、一部のメソッドは太字で表示されたり、青い小さな三角の記号が付いて表示されたりします。この三角の記号が付いたメソッドは「ランドマーク」メソッドと呼ばれ、タスクの処理の大半が行われるメソッドを表します。コード入力支援のメニューでも、最も関連のある項目が最初に示されます。
コンテキストフィルタリング機能は柔軟性にも優れています。たとえば、あるファイルについてMylynの判断が正しくないと思ったら、コンテキストメニューを使って現在のコンテキストからそれを簡単に削除できます。コンテキストをコピーできる点もメリットの1つです。新しい関連タスクに切り替える場合は、現在のタスクコンテキストを新しいタスクにコピーできます。
Mylynは、「コンテキスト内」か「コンテキスト外」かという二者択一の概念には制限されていません。図5のワークスペースをよく見てみると、エクスプローラビューでは、ファイルが薄いグレー、濃いグレー、黒など、さまざまな明るさで表示されているのが分かります。色が薄いほど、現在のコンテキストとの関連性が低いファイルであると見なされています。
時間を節約し、生産性を高めるプラグイン
Mylynは一見、簡素なTo-doリスト管理システムのように見えますが、実際は生産性アップに大きく貢献する非常に強力なツールで、現在普及している最も革新的なEclipseプラグインの1つと言えます。すべてのタスクとTo-doリストをEclipse内で直接表示して操作できるため、時間節約にもつながります。また、関係ない情報を積極的に隠し、重要な情報のみを強調することで、目下の作業に集中しやすくなり、すばやく効率的にタスクを完了させることができます。

