ポルトガルのOutSystemsは、ソフトウェアイノベーションカンファレンス「NextStep 2022」において、新製品となる「OutSystems AI Mentor System」を11月15日(米国時間)に発表した。
「OutSystems AI Mentor System」は、AIベースの開発、セキュリティ、品質分析の包括的なツールセットであり、ソフトウェア開発のライフサイクルにおいてもっとも重要な領域を対象に、エキスパートレベルの支援を提供することで、ITチームはアーキテクチャのパフォーマンス最適化やセキュリティ関連のコーディングエラーの特定・修正のほか、技術的負債や開発時間の削減をより簡単に行えるようになる。
すべての開発工程において開発者を支援し、開発者がその瞬間に必要とする直感的なサポートを提供するとともに、反復的なタスクを自動化して単調な作業を排除し、本番稼働前のアプリケーションを検証することで、最高の品質基準でのアプリケーションの構築・維持を可能にする。
OutSystemsプラットフォーム内にあるArchitecture Dashboardの進化版であり、AI支援開発によって次に求められる行動を予測して、最善の選択肢を提案し、ビジネスロジックとコンテキストに適応させて構成した上で、開発者のコードに追加する「Code Mentor」や、AIベースのエンタープライズアーキテクトとしてコードをレビューすることで、アーキテクチャの主要な標準に準拠できる「Architecture Mentor」、AIベースのセキュリティ責任者としてコードをレビューすることで、開発プロセスに潜むコードの脆弱性を特定する「Security Mentor」、AIベースのパフォーマンスエキスパートとしてコードをレビューすることで、想定されるパフォーマンスのボトルネックを特定し、アプリの一貫した動作を保証する「Performance Mentor」、AIベースのポートフォリオアナリストとしてアプリケーションポートフォリオ全体をスキャンすることで、技術的負債の削減を図る「Maintainability Mentor」といった要素で構成されている。
そのほか、OutSystemsのプラットフォームとしての能力と柔軟性を強化するための追加機能として、SonarQubeやVeracodeといったサードパーティツールを通じて、アプリケーションソースコードのセキュリティテストを自動化する「静的アプリケーションセキュリティテスト(SAST)」、従来より利用可能であったサードパーティのIDプロバイダ(IdP)のサポートに加えて、OpenID Connect規格による自社標準のIdPを使用したユーザー認証にも対応する「プラットフォームユーザー向けのOpenID認証」、アプリケーションログを専用のロギングサブシステムに移動したうえでOpenTelemetry API経由で公開する「エンタープライズ向けオブザーバビリティの拡大」、および「Integration BuildersにおけるMongoDBのサポート」が導入された。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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