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![]() 柳井です。 東野圭吾の「手紙」を読みました。殺人犯の家族が、いかに苦しい差別を受けるかを綴った小説です。 この本に出て来る差別の多くは、差別と明言できるほど明確なものではありません。周囲の人たちにとっては、無用のトラブルを避けるために距離を置くという行為でしかありません。しかし、それが積み重なることで、主人公は社会から孤立し、接点を断たれていきます。 物事がどうしようもなく手を付けられなくなる時は、このように小さなことが多く積み重なるのかもしれないと思いました。明確な敵がいないゲリラ戦に勝つことが難しいように、小さな原因が無数にある状況というのは解決が難しいです。 そういった状況になる前に将来を予想して、根本の原因を回避する想像力は、人生にも仕事にも必要だと思います。この小説は、そういった想像力を働かせてくれます。どうなるのかをあらかじめ考える機会を得るのは、大切なことだと思います。 |
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