米HashiCorpは、コンテナからレガシー・アプリケーションにまで対応する運用管理ツール「HashiCorp Nomad 1.5」のベータ版を2月8日(現地時間)に公開した。HashiCorp Nomadは、Mozilla Public License 2.0で公開しているオープンソース・ソフトウェア。
今回公開したバージョン1.5ベータではまず、OpenID Connectを利用したユーザー認証に対応した。これまでは、Nomadが管理するACL(Access Control List)を使ってユーザーを認証していたが、管理者が認証情報を管理する必要があった。不正アクセスを受ける可能性を下げるには、定期的に認証情報を更新する必要があるが、管理者だけでなくユーザーにとっても負担になっていた。
今回公開したベータ版では、外部のIDプロバイダが提供する認証情報で認証の可否を判断できるようになり、他のシステムとの間でシングル・サイン・オンを実現できるようになった。HashiCorpは、利用できるIDプロバイダの例としてOkta、Auth0、Amazon Cognito、Google Identity Platform、Azure Active Directoryのほかに、HashiCorpが運営するHashiCorp Vaultを挙げている。ただし、OpenID Connectに対応するIDプロバイダならどこでも利用できるはずだともしている。
そして、クライアント・ノードのメタデータを柔軟に変更できるようになった。前バージョンまではこのメタデータは固定したものであり、内容を変更した後はクライアントを再起動させる必要があった。今回のベータ版からは、メタデータの内容を変更するとその内容をすぐに反映し、クライアントを再起動する必要はなくなった。
さらに、一部のタスクにNomadシステムと通信するためのUNIXドメインソケットを持たせた。これにより、自動的なスケールアウトなどの指示をNomadシステムに出すことが容易になった。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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