Project Jupyterは、「Jupyter Notebooks」の環境をデスクトップ・アプリケーションの形で再現したソフトウェア「JupyterLab Desktop」の新版を2月9日(現地時間)に公開した。JupyterLab Desktopは、修正BSDライセンスで公開しているオープンソース・ソフトウェア。
Jupyter NotebooksはWebサービスとして利用するのが普通で、ユーザーのローカル環境にインストールして動作させることもできるが、ローカルのWebサーバーにWebブラウザでアクセスして使用する形を採るため、ネットワークなどの設定が必要だ。JupyterLab Desktopは、デスクトップ・アプリケーションとして作られているため、ローカルで使用するにはインストーラーからインストールするだけで済む。
今回の新バージョンでは、「セッション」と「プロジェクト」という考え方を導入した。セッションは、サーバーとのコネクションを確立しているプロジェクトを指し、JupyterLab Desktopに表示される一つ一つのウィンドウはそれぞれ別のセッションになる。そして、ウィンドウを開いたままJupyterLab Desktopを終了させても、次回起動時にはすべてのウィンドウとセッションを復元する。
そして、それぞれ別のディレクトリからJupyterLab Desktopを起動すると、それぞれ別のプロジェクトという扱いになり、それぞれ別の設定を保持させることができる。業務の性質や、使用するライブラリによって、別々のプロジェクトを作成して開発環境を管理することもできる。
さらに、コンピュータにインストールしてあるPython環境を、起動時に検知するようになった。そして、ウィンドウのタイトル・バー右端にあるアイコンにマウスのポインタを重ねると、現在使用中のPython環境を表示するなど、いくつかの新機能が加わっている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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