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パッケージマネージャー「Homebrew」のバージョン4.0.0が登場

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 macOSやLinuxで使用できるパッケージマネージャー「Homebrew」の開発チームは、最新版となる「バージョン4.0.0」を2月16日(現地時間)に公開した。Homebrewは、BSDライセンスで公開しているオープンソース・ソフトウェア。

 バージョン4.0.0では、公式リポジトリである「homebrew/core」と「homebrew/cask」からパッケージをインストールするときの手順が大きく変わった。従来は先述の公式リポジトリからパッケージをダウンロードしようとすると、リポジトリの内容全体をGitでローカルにクローンしていたが、今回の新バージョンから「Homebrew Formulae」でJSONファイルをダウンロードし、その内容を見てソフトウェアをインストールするようになった。

 先述の公式リポジトリには大量のソフトウェアが存在するため、リポジトリをローカルにクローンすると大量のデータをダウンロードすることになるため、処理に時間がかかっていた。また、クローンでダウンロードしたデータをローカルのストレージに保存するため、ストレージを大量に浪費していた。今回の新バージョンでは、ソフトウェアのダウンロードに必要な情報をまとめたJSONファイルを利用することで、大量のデータをダウンロードして保存する必要がなくなり、処理速度が向上し、ストレージをあまり消費しなくなった。

 開発チームは、この変更について近年では最大の変更になるとしている。そのため、既存ユーザーがバージョンアップする際には設定変更が必要になることがある。例えば、「HOMEBREW_NO_AUTO_UPDATE」「HOMEBREW_NO_INSTALL_FROM_API」「HOMEBREW_AUTO_UPDATE_SECS」といった環境変数を設定している場合は、設定内容の変更が必要になる可能性があるとしている。ほかにも開発チームが把握していない不具合が残っている可能性があるとしており、予期しないエラーが発生するかもしれないが、しばらく待ってほしいとユーザーにメッセージを送っている。

 またバージョン4.0.0では、利用状況を示すデータを、開発チームが準備した「InfluxDB」データベースにも送信するようになった。InfluxDBデータベースのサーバーはEU圏内に設置してある。従来、Homebrewでは利用状況の分析にGoogle Analyticsを使用しており、ユーザーがHomebrewを使用するたびにGoogle Analyticsにデータを送信していた。

 しかし、データを米国内のサーバーに送信されることや、Google Analyticsにデータを送信されることを嫌うユーザーもいる。そのようなユーザーのために、Homebrewでは利用状況データの送信を止める環境変数「HOMEBREW_NO_ANALYTICS」を用意していた。今回、Homebrewは独自のサーバーをEU圏内に用意し、Google Analyticsへのデータ送信を止める環境変数「HOMEBREW_NO_GOOGLE_ANALYTICS」を新設した。この環境変数を利用すると、Google Analyticsにはデータを送信せず、Homebrew独自のサーバーにはデータを送信するようになる。

 そして、Homebrewでは今後90日以内にGoogle Analyticsの利用を止め、独自サーバーに完全に移行する計画を示している。完全移行の際には、Google Analyticsに残っているデータを完全に消去するとしている。

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