チェコのJetBrainsは、オープンソースのビルドツールである「Gradle」において、Java DSLのラッパ/拡張機能である「Kotlin DSL」がGradleビルドのデフォルトオプションとして採用されたことを、4月13日(現地時間)に発表した。
あわせて米Googleは、Kotlin DSLがAndroidアプリ開発における、Gradleビルドファイルのデフォルトスクリプトである、とする声明を発表している。
JetBrainsは、Androidアプリ開発において、Gradleビルドファイルを従来のGroovyからKotlinに変換するメリットとして、
- Groovyは動的言語であるのに対して、Kotlinは静的型付けであり、Kotlin DSLの使用によって実行時ではなくコンパイル時にビルドスクリプトエラーが発生する可能性があり、問題の早期修正につながる
- オートコンプリートとコンテンツアシスタンス、ソースコードのナビゲーション、リファクタリングといったIDE機能が活用できるため、IDEエクスペリエンスの向上につながる
- 従来のGroovy DSLに代わる構文を提供し、コアとなるKotlin言語と同様の、構文の簡略化などのメリットが得られる
- 言語とライブラリに貢献し、Gradleプラグインを提供する開発者の大規模で活発なコミュニティの存在
を挙げる。
なお、GroovyからKotlin DSLへの移行にあたっては、チュートリアルが用意されており、Androidアプリ開発者向けにGradleビルドファイルをGroovyからKTSに変換する方法を解説する、詳細なガイドも用意されている。
一方で、GradleはGroovey DSLを引き続きサポートするため、複雑なビルドロジックにおいてGroovy DSLを使用しているプロジェクトでは、まだKotlin DSLへの移行を行わず、Groovy DSLを使用することが推奨される。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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