米Amazon Web Servicesは、米Advanced Micro Devices(AMD)の第4世代「EPYC」を搭載したハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)向けインスタンス「Hpc7a」の提供を8月17日(現地時間)に開始した。Amazon Web Servicesは現在、HPC向けインスタンスとして第3世代EPYCを搭載した「Hpc6a」インスタンスを提供しているが、新登場のHpc7aインスタンスはより多くのプロセッサ・コアと、より高速なメモリとネットワークを搭載し、最大で2.5倍の性能を発揮するとしている。
Hpc7aインスタンスは、ノード間を接続するネットワークとして300Gbpsの低遅延なネットワークを採用した。そしてメモリはHpc6aが採用していたDDR4(Double Data Rate 4)から、DDR5に変更した。これでメモリ・インターフェイスの速度が2.1倍に上がった。
Hpc7aインスタンスには、搭載するプロセッサ・コアの数が異なる4種類のインスタンスがある。24のコアを搭載した「Hpc7a.12xlarge」、48のコアを搭載した「Hpc7a.24xlarge」、96のコアを搭載した「Hpc7a.48xlarge」、192のコアを搭載した「Hpc7a.96xlarge」の4種類だ。4種類ともメモリ容量は768Gバイトとなっている。
そしてHpc7aインスタンスでは、1つのプロセッサ・コアを仮想的に2つに見せかけて、並列演算性能を高める同時マルチスレッディング(SMT:Simultaneous Multi-Threading)の機能を無効としている。Amazon Web Servicesはこの措置について、HPCでの演算性能を高めるためとしている。
Hpc7aインスタンスは、米国東部(オハイオ)と、ヨーロッパ(アイルランド)、米国政府向けリージョンの3カ所で利用できる。利用料金は1時間当たり7.2米ドルから。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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