米Microsoftは、表計算ソフトウェア「Microsoft Excel」にPythonプログラムを実行する環境を統合した「Python in Excel」を、プレビューとして8月22日に公開した。現在のところPython in ExcelはWindows版のみの公開となっている。利用するには、「Microsoft 365 Insiders」プログラムに参加し「Beta Channel」を選択する必要がある。
Python in Excelでは、ExcelにPython実行環境である「Anaconda」を組み込んだ。新設の「PY」関数を使って、セルにPythonプログラムを書き込むと、クラウドでPythonプログラムを実行する。クラウドは実行結果をクライアントのExcelに返す。Python向けの各種ライブラリも使用可能で、「Matplotlib」や「seaborn」を使えば、データをグラフなどの形に視覚化でき、「scikit-learn」や「statsmodels」を使えば、機械学習やデータからの予測などの機能を利用できる。
MicrosoftはPython in Excelについて、Microsoftが本気でPythonに関わっていることの証だとしている。そしてPython in Excelの開発には、Python言語の開発者で、現在はMicrosoftでDistinguished Engineerを務めているGuido van Rossum氏も参加しているという。
Microsoftは今後、Excelの正式版にPython in Excelを組み込んでいくとしている。まずはWindows版のExcelに組み込み、その後にほかのOSで動くExcelに組み込んでいく予定だ。そして現在のところはPython in ExcelをMicrosoft 365サブスクリプションの契約者にそのまま提供するが、正式版になったらいくつかの機能には利用料金が別途発生するとしている。
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CodeZine編集部（コードジンヘンシュウブ）
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