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エンジニアとして真に成長するには?──技術スキルだけじゃない、"すごいエンジニア"が大切にするマインドセットとは

【15-E-5】技術を超えた成長へ:エンジニアとしてのマインドセットと学びの旅

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すごいエンジニアになるためのマインドセット1つ目は「とっととやれ」

 ある起業家のセミナーの初回に渡されたのが、マーケティングやブランディングなどのコンサルタントである広岡勝時氏の「日めくりマインドセット」というカレンダーで、そこには物事の捉え方・考え方が書かれている。広岡氏が主催する「目指す自分、なりたい自分に『成れる』会」での講義内容や実践プランなどを有志がまとめたものだ。

 31個書かれているマインドセットの中でも1日目が一番重要と渡された。田中氏は今も机に置いているが、見ているのは1日目の「とっととやれ」のみでこの1日目がめくらない日めくりカレンダーになった。つべこべ言わずに、失敗を恐れず、逃げずにとっととやれ、やればできる。成功している人は誰よりも失敗し、行動している。何よりも「とっととやる」ことが大切、というわけだ。

「日めくりマインドセット」カレンダー
「日めくりマインドセット」カレンダー

 田中氏は、「AWSは日々大量のアップデートや新サービスに対応するため、大量に勉強する必要がある。資格の取得についても勉強するのは大変だ。『勉強を始めたが、なかなかできない。どうしたらできるようになるのか』と相談を受けるが、その際にはまさに『とっととやれ』と言われてきたことを思い出す」と語る。

 田中氏にとって最初のAWS案件は、AWS資格を取ったばかりの2016年。いわば教習所で免許が出た直後のタイミング。「基幹システムがAWSに載せられるのか」という時代に、「5万SAPSという大規模なSAP基幹システムのAWS移行」というプロジェクトに参画することになった。

 ダウンタイムはわずか15時間、シンガポールとDRしてほしい、ライセンスの都合でOracleからSQL Serverへマイグレーションしてほしい、などリクエストは多数。さらに移行前からシステム性能に問題が多数ありこちらもクリアする必要があった。AWSへの移行可否の判断のために与えられた検証期間はPoC2カ月。しかしながら、後続のスケジュールを考慮すると、2週間で環境構築とDBマイグレーションを行い、残り2週間で検証と報告を行うといったスケジュールになり、実質1カ月で検証を終える必要がある状況だった。

 「しかも全員AWS初心者で資格持ちは私だけ。それを乗り切った人間から見れば、しっかり勉強して上位資格も取っている人が躊躇するのがわからない。『とっととやれ』と言いたい」と田中氏は檄を飛ばした。

AWSの資格を取得したばかりの頃に対応したプロジェクト(当時の状況)
AWSの資格を取得したばかりの頃に対応したプロジェクト(当時の状況)

 誰もが憧れる「すごいエンジニア」は、エンジニア全体の約5%しかいないという。田中氏は「そんな存在になりたいのなら、とにかく『とっととやれ』」と念を押す。

 例えば、ラスベガスで開催されるAWS社主催の学習カンファレンス「AWS re:Invent」に行くとしたら人あたり100万円ほどの旅費が掛かる。「これに行くにはどうしたらいいのか」という問いに対して、田中氏は「Outlookの予定表に入れたら、行けます」「事業部長に言ったら、行けます」と答えるという。

 たしかにほとんどの人が「そんなに簡単に行けるはずがない」と思うだろう。8割がそうなら、「そうかもね」と思う人が2割、さらにその2割がOutlookに記入する。つまり、約4%が言われたことに対して「とっととやる」を実践したことになる。田中氏は「すごいエンジニアになるのも同じこと」と語り、「AWSのイベントに『行きたいな』と思っても、それを実行する人は少ない。でも、実際に予定を入れた人は実際に行けている。だからこそ、すごいエンジニアになるためにも思いついたことをすぐに行動に移すことが大切」「すごいエンジニアは5%程度と言われる中、これだけでTOP 4%に入れる」と強調した。

 同様に「資格を取る」ことについても、具体的な勉強方法などについてリサーチするより、まずは受験日を予定表にいれるのが大切だ。田中氏がこの話をして、実際にそれを実践した人は1年後に12の資格を全て達成していたそうだ。

真っ先に受験日を予定表にいれた人は、1年間で12の資格を取得した
真っ先に受験日を予定表にいれた人は、1年間で12の資格を取得した

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すごいエンジニアになるためのマインドセット2つ目は「あらゆる責任を引き受ける」

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

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山出 高士(ヤマデ タカシ)

雑誌や広告写真で活動。東京書籍刊「くらべるシリーズ」でも写真を担当。

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