オージス総研は、New Relicの提供するオブザーバビリティプラットフォーム「New Relic」の販売パートナー契約を締結したことを、6月10日に発表した。今回のパートナー締結によって、オージス総研は同社が提供するクラウド運用自動化ツール「Cloud Arch」に、「New Relic」のダッシュボードを組み込んだ統合ソリューション「AWS監査サービス powered by オブザーバビリティ」の提供を、同日に開始している。
「Cloud Arch」は、オージス総研の親会社である大阪ガスにおけるAWSセキュリティ監査基盤の構築実績およびITシステムの運用実績を活かして、ハイブリッドクラウド環境の一元監視・運用自動化を行うソリューション。クラウドの運用作業、維持管理作業の自動化からコスト/セキュリティ診断と最適化、システムの統合監視を行うことが可能で、ITシステムの運用コストを最大30%削減しつつ、IT人材不足の課題にも対応する。
大阪ガス向けのITシステム運用業務では、「Cloud Arch」の導入によって作業を自動化することで、年間15300時間の運用工数削減を実現しており、近年はDaigasグループ全体でのAWSの利用拡大にともなって関連セキュリティの強化も求められる中で、AWS監査基盤を構築しセキュリティ監査の自動化を進めている。
一方で、従来の課題としてAWSの既存機能だけで監査基盤を実装した場合、大量に発生するアラートが運用負荷になることも多く、日々のセキュリティイベントの可視化・分析や、企業に合わせた独自ルールの設定、また組織を横断しての管理も難しいという課題を抱えていた。
そういった状況を受けて、オージス総研では大阪ガス向けの運用実績を活かして、業界共通の課題に応えるべく「AWS監査サービス powered by オブザーバビリティ」の提供を開始する。同サービスは「Cloud Arch」に「New Relic」による設定情報監査とダッシュボード機能を加えることで、異変の検知やセキュリティルール準拠状況が全社横断で確認しやすくなるとともに、顧客独自のセキュリティルールにも柔軟に対応しつつ、システムのクラウド化を支える。
あわせて、「AWS監査サービス powered by オブザーバビリティ」で検知したイベントのアラート通知にAI機能を連動させることによって、運用エキスパートと同等のレコメンドを提供する機能も予定している。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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