チェコJetBrainsは、同社が提供しているAIアシスタント「Grazie」に新たな機能を追加したと8月30日(現地時間)に発表した。Grazieを利用するには、JetBrainsの統合開発環境に向けたプラグインか、Webブラウザで利用できるプラグインが必要になる。無料ですべての機能を利用できるが、利用回数に制限がある。制限を緩和するには、JetBrainsの「Grazie AI Pro」サブスクリプション(月額1083円)を契約する必要がある。
Grazieは2024年7月に登場したサービスであり、開発者が技術文書を書く手間を極力省くことを目標としている。技術文書の作成にかかる時間を節約し、その分をコードを書く時間に充てることが狙いだ。
Grazieでは、プラグインを導入した環境で文書を書き始めると、文法や綴りの誤りを指摘し、次に来る単語を予想して、候補として提示する。さらに、文章の要約や改善、他の言語で記述してある文書の翻訳などの機能を備えるほか、ほかのAIチャットボットのようにユーザーの問い合わせに対して回答する機能も持つ。
今回、新たな機能として「Text Playground」が加わった。プラグインのボタンを押すと、広いテキスト入力画面が広がり、そこに入力することで、AIの支援を受けながら文書の作成と推敲が可能になる。しかも、入力した内容を端末のストレージに保存することもできる。さらに、サービスを利用する際に必要なログインで、GitHubやGitLab、Bitbucket、WeChatのアカウントでログインすることも可能になった。
Grazieは、文書の校正では英語、ドイツ語、ロシア語、ウクライナ語に対応し、文書の翻訳では日本語、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン誤、ロシア語、韓国語、中国語に対応する。サービスの提供には、JetBrainsが独自に開発した大規模言語モデル(LLM)を利用しているほか、OpenAIの「GPTシリーズ」やGoogleの「Geminiシリーズ」も併用している。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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