米Deno Landは、USPTO(United States Patent and Trademark Office:アメリカ特許商標庁)に対して、米Oracleの持つ「JavaScript」商標の取り消しを請願したことを、11月25日に発表した。
同請願が成功すれば、コミュニティによる名前の使用を妨げてきた障壁が取り除かれ、「JSConf」が「JavaScript Conference」を名乗れるようになるほか、「ECMAScript」という名称を廃止して、単に「JavaScript仕様」となり、「Rust for JavaScript Developers」のようなコミュニティは、「JavaScript」という言葉の使用にあたって法的な脅威を恐れる必要がなくなる、としている。
商標取り消しの根拠としてDeno Landは、「JavaScript」という用語がECMA-262仕様で定義されたプログラミング言語の一般的な名前となり、Oracleとはまったく関係なく世界中のさまざまな開発者や組織で使用されていることから、法律に基づいて一般名称になった商標は、商標のままではいられない、と主張する。
あわせて、Oracleが2019年にJavaScriptの商標を更新した際に、USPTOに対して虚偽の証拠を提出したことや、Oracleが長年にわたって「JavaScript」という名前で、重要な製品やサービスを提供していないと指摘している。
同請願では、JavaScriptの開発者であるBrendan Eich氏を含む14000人超の開発者が、Oracleに商標を解放するよう求める公開書簡に署名した。
Oracleは、2025年1月4日(現地時間)までにUSPTOに対して同請願への回答を行う必要がある。対応しない場合、訴訟は不履行となり商標が取り消される可能性が高いという。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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