NSSスマートコンサルティングは、業務でChatGPTを活用している会社員を対象に実施した、「業務でのChatGPTの活用実態と信用度」に関する調査の結果を1月22日に発表した。同調査は、1月6日〜7日の期間に行われ、1030名から回答を得ている。
調査対象者に、ChatGPTをどのような業務で活用しているかを尋ねたところ(複数回答)、「文章の作成・要約・校正」(49.8%)がもっとも多く、「情報検索」(48.4%)、「情報処理・データ分析」(42.2%)がそれに続いた。また、ChatGPTを業務で活用する頻度を尋ねた質問では、「週に3〜4日程度」(31.0%)が最多となり、以下「週に1〜2日程度」(27.4%)、「ほとんど毎日」(21.4%)が続いている。
業務でChatGPTを活用してよかったこととしては(複数回答)、「作業スピードが上がった」(56.0%)、「アイデアの質が向上した」(40.8%)、「新しい視点や発想を得られるようになった」(40.0%)が上位を占めた。業務でChatGPTを活用して、問題になっていることや不安はあるかを尋ねたところ(複数回答)、「情報の正確性がわからず、結果的に手間が増えた」(37.1%)がもっとも多く、以下「ChatGPTに頼りすぎてしまい、自分やチームのスキルが低下したと感じる」(34.6%)、「情報漏洩のリスクを感じるようになった」(27.4%)が続いている。
ChatGPTを業務で活用する際に、出力された情報をどの程度信用しているかを尋ねた質問では、「とても信用している」(16.8%)と「ある程度信用している」(69.9%)を合わせた割合が、約9割に達した。
ChatGPTから出力された情報を「あまり信用していない」または「まったく信用していない」と答えた人に、その理由やそのように感じた具体的なエピソードを自由に答えてもらったところ、「間違った情報が出力されることが珍しくない。コードもバグを含むことがよくある」「変換がおかしい。専門性にかける」「明らかに誤りの情報を提示することがある」といった回答が寄せられている。
ChatGPTが出力する情報の真偽を、確認する作業を行っているかを尋ねた質問では、「ほぼすべて確認している」(23.7%)と「正確性が不安な情報のみ確認している」(63.0%)を合わせた割合が8割超を占めた。ChatGPTが出力する情報の真偽を、「ほぼすべて確認している」または「正確性が不安な情報のみ確認している」と答えた人に、おもにどのような方法で確認しているのかを尋ねたところ、「信頼できる情報源と照合する」(41.6%)が最多となり、「異なる質問方法での再確認」(39.1%)がそれに続いている。
自身のAIリテラシは高いと思うかを尋ねた質問では、「非常に高い」(13.4%)と「ある程度高い」(59.9%)を合わせた割合が約7割を占めた。今後、ChatGPTやその他のAIツールを業務で安全に活用していくためには、どのような課題があると思うかを尋ねたところ(複数回答)、「セキュリティやプライバシー保護の強化」(48.0%)がもっとも多く、以下「情報の正確性の向上」(41.7%)、「出力結果の検証プロセスの確立」(37.2%)が続いている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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