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New Relic、無期限に無償利用可能な「Free Tier」の提供などオブザーバビリティ推進のための新たな取り組みを紹介


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 オブザーバビリティプラットフォームを提供するNew Relicは、9月16日、「日本の中堅中小企業向けビジネス戦略説明会」をオンラインで開催した。New Relicの調査レポートから分かった日本におけるオブザーバビリティの実態と、誰もがオブザーバビリティを学び、利用できるための新たな取り組みについて、代表取締役社長の小西真一朗氏が発表した。

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「外向きのDX」実現のため需要が高まるオブザーバビリティ

 まず、日本市場参入から3年が経過した、New Relicのビジネス概況について紹介された。

 「これはあくまで私の印象なんですが」と前置きしたうえで、ビジネスの世界において、ポストコロナ、アフターコロナといった言葉を聞く機会が減ってきたと小西氏は語る。多くの企業がウィズコロナであるという現実を受け止め、自らのビジネスモデルやサービスをデジタルにシフトし、内向きではなく、外向きのDXに対する本気度が増してきたのだと言う。

New Relic株式会社 代表取締役社長 小西真一朗氏
New Relic株式会社 代表取締役社長 小西真一朗氏

 外向きのDXを実現するためのサービスはビジネスそのものであるため、消費者にとって使いやすくなくてはならないし、簡単に壊れてもいけない。また、一度作ってリリースして終わりではなくて、定期的に性能改善や機能追加をして、ユーザーの要求に応え続けていく必要がある。それを実現するために日増しに需要が高まっているのが、オブザーバビリティという技術領域だ。

 New Relicが日本市場に参入して約3年が経過した。その間、2019年5月にはNew Relic Oneをリリース、同年9月には日本語サポート拠点を開設、2020年8月には、費用対効果を最大化するために、価格体系をシステム従量課金からユーザー課金へと変更した。

 New Relicは日本市場参入からこれまで、エンタープライズにフォーカスするという戦略を取ってきた。昨対比で10倍以上のビジネス成長を遂げ、日本法人はグローバルで最も高い成長率となっていると紹介した。

調査から見えてきた日本のオブザーバビリティの実態

 続いて小西氏は、New Relicが実施した「オブザーバビリティ調査レポート」の中から、日本企業の実態に関する特徴的なデータを3つ紹介した。この調査は、日本の185社を含む全世界1300社の企業を対象に、オブザーバビリティの認知度や成熟度の現状、それらに関わるテクノロジーの採用傾向などを調査したものだ。

New Relic「オブザーバビリティ調査レポート」の結果より
New Relic「オブザーバビリティ調査レポート」の結果より

 まず、オブザーバビリティの理解度について。オブザーバビリティに関して「全くわからない」と答えたのは、グローバルで見ると10%に留まるが、日本は36%にのぼる。「日本はこの分野で出遅れている現状が伺える」と小西氏は語る。

 続いて、パフォーマンス監視として何を対象にしているかという調査。監視対象としてアプリケーションやインフラ、データベースを回答する割合は、日本もグローバルも大きな違いはない。一方、「デジタル顧客体験」を監視対象にしていると答える割合は、グローバルでは40%、日本は17%と大きな開きがある。

 最後に紹介するデータは、Kubernetesやコンテナの採用状況だ。「コンテナ化は検討していない」と回答する割合が、グローバルでは12%、日本は46%という結果だった。日本がコンテナ化を進められない背景として「人材やスキルが不足していて、管理や制御ができないという声がある」と小西氏は付け加える。

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この記事の著者

近藤 佑子(編集部)(コンドウ ユウコ)

株式会社翔泳社 CodeZine編集部 編集長、Developers Summit オーガナイザー。1986年岡山県生まれ。京都大学工学部建築学科、東京大学工学系研究科建築学専攻修士課程修了。フリーランスを経て2014年株式会社翔泳社に入社。ソフトウェア開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集・企画・運営に携わる。2018年、副編集長に就任。2017年より、ソフトウェア開発者向けカンファレンス「Developers...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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