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Eclipse/ARMプロセッサによる組込み開発

【第7回】ターゲットの製作(その2)

アダプタボードの組み立て


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 アダプタボードの組み立てを順を追って説明します。いきなりやると失敗します。まずは頭の中で組み立ての手順をシミュレーションします。充分にシミュレーションして問題なさそうでしたら、実際の組立作業に入ります。

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組み立て手順

 アダプタボードの組み立てを順を追って説明します。いきなりやると失敗します。まずは頭の中で組み立ての手順をシミュレーションします。充分にシミュレーションして問題なさそうでしたら、実際の組立作業に入ります。

 どの端子とどの端子とをつなぐかは、回路図(再掲)と写真を見て確かめてください。ユニバーサル基板を使っての試作は色々なやり方を各人が持っていますが、ここでは筆者が普段行っている方法で解説します。

アダプタボード回路図
アダプタボード回路図
回路図についての補足

 回路図中の、3端子レギュレータ(L1087MPXST-223)およびJP6、JP7はオプションです(本稿では省略しています。省略する場合は以下のピン同士が直結になります。JP3の18→CN3の3、JP3の20→CN3の4、JP3の11→CN3の2、JP3の13→CN3の1)。

1. コネクタの仮止め

 コネクタの仮止めをします。いっぺんに全部のピンをハンダ付けするのではなく、実際には配線しないピン数箇所を使って仮止めを行います。

コネクタの仮止め
コネクタの仮止め

2. GND(グランド)線の配線

 スズメッキ線を使って、グランドの配線を行います。写真のとおり、一筆書きのように取り回すと良いでしょう。

GNDの配線
GNDの配線

3. 3.3V I/O電源の配線

 3mm程に切ったスズメッキ線を使ってハンダ付けします。隣り合った端子を2箇所、ハンダ付けします。

3.3V I/O電源の配線
3.3V I/O電源の配線3.3V I/O電源の配線

4. 5V電源の配線

 ラッピングワイヤを用いて配線します。USBからの5V電源をターゲットに給電するために配線します。

5V電源の配線
5V電源の配線

5. リセットスイッチの取り付け

 スイッチの端子の向きに注意します。ターゲットのリセットはネガティブアクティブなので、アクティブにするためには端子をLにする必要があります。つまり、リセットを掛けたいときはリセット端子をGNDに接続する必要があるわけです。スイッチの片方をリセット端子にもう片方はGNDに接続します。

リセットスイッチの取り付け
リセットスイッチの取り付け

6.通信ラインの接続

 今回は通信ラインはTxD,RxDを使います。それぞれのラインを接続します。配線にはポリウレタン線を用います。ハンダ付けに関しては、「ポリウレタン線のハンダ付け」を参照してください。

通信ラインの接続
通信ラインの接続

7. JTAGラインの接続

JTAGラインの接続
JTAGラインの接続
ラッピングワイヤとポリウレタン線についての補足
ラッピングワイヤのハンダ付け

 3mmほど、ワイヤストリップで被覆を剥きます。

ワイヤストリップで被覆を剥く
ワイヤストリップで被覆を剥く

 スルーホールの場合はハンダ付けしたいピンに差し込みます。片面基板の場合はその部品に巻き付けたりします。

 まずは一箇所をハンダ付けした後に長さを合わせて、カッタナイフかニッパでハンダ付け部分(約3mm)を考慮に入れて、切り取ります。始点と同様に被覆を剥いてから終点をハンダ付けします。

ポリウレタン線のハンダ付け

 ポリウレタン線の被覆はハンダの熱で溶かすことができます。半田ごてに少量のハンダを盛り、その中にポリウレタン線の先端を通すのが確実で簡単です。

ポリウレタン線の被覆の剥き方
ポリウレタン線の被覆の剥き方

 ラッピングワイヤと同様に部品の足に被覆を剥いたワイヤを巻きつけます。巻き付けにはピンセットを使うと簡単です。ポリウレタン線は細いので、かなりの高密度配線が可能です。回路のイメージに沿って、ピンセットなどで配線を取り回すと良いでしょう。始点と同様に被覆を半田ごてで溶かして、巻きつけて終わります。

 ポリウレタン線の特徴としてハンダの熱で被覆を溶かせるので、一本の線を一筆書きを行うように配線するバス配線が可能なことが上げられます。

バス配線
バス配線

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この記事の著者

大橋 修(大宮技研合同会社)(オオハシ オサム)

大宮技研 エグゼクティブ・エンジニア。都立高専電気工学科卒業後、日本精工(株)でエアバッグの制御ソフトウェア開発、ボッシュ(株)にてエンジンマネージメントシステム開発、適合ツールの開発、プロジェクトマネージメント、ノキアにてシンビアンOS用ミドルウェアS60の開発などをおこなう。インテルを経て、首都大学東京...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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