はじめに
各地でTDD Boot Camp(TDDBC)が開催されるようになり、このところTDD(テスト駆動開発)が注目を浴びています。ただ、自分でも試してみようと思った時に目につく書籍や記事などは、Java、Ruby、PHPといった、いわゆるオープンソース系の言語ばかり。.NET Framework(Windows)で開発の仕事をしているとTDDは関係ないんだろうか、…とさえ思えてくるかもしれません。
しかし、そんなことはありません。.NET FrameworkでのTDDに必須のユニットテストフレームワークとして有名なNUnitの最初のバージョンは、Visual Studio .NET 2002がリリースされる以前の2001年に公開されています。.NET Frameworkは、生まれたときからTDDと共にあると言っても過言ではないでしょう。
この記事では、TDDとTDDBCについて簡単に紹介したあと、C#でTDDを実施する手順を解説します。
対象読者
- TDDに興味をお持ちの.NET Frameworkの開発者
必要な環境
記事に添付されているサンプルコードは、無償で提供されているC# 2010 ExpressとNUnit 2.6用に書いてあります。それぞれ入手してインストールしておいてください(有償のVisual Studioをお持ちの方はそれで構いません)。
VBをメインにしている人には申し訳ないのですが、C#の文法は難しくありませんから、この機会にC#のソースを読んでVBのコードに翻訳してみてください(筆者のサイトに、VBで解説した「VB2010 Express + NUnit 2.5 で、 初めての TDD Step by Step」という記事もあります)。
C#は2005以上、NUnitは2.5以上であれば、サンプルコードを入力して試してみることができます。お持ちでない方は、以下から入手してインストールしておいてください。
- C# 2010 Express: Microsoft Visual Studio Express
- NUnit 2.x: NUnit V2 in Launchpad(本稿執筆時点の最新バージョンは2.6.0b3)
- NUnit ドキュメント: NUnit - Documentation(英文)
- NUnitのインストール手順: NUnit 2.5 の導入 Step by Step(筆者サイト)