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Scott Guthrie氏 Blog翻訳

Windows Azure:Backup Serviceのリリース、Hyper-V Recovery Manager、VMの拡張、エンタープライズ管理サポートの強化

連載:ScottGu's Blog翻訳

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 本稿は、Scott Guthrie氏のブログを、氏の許可を得て、翻訳、転載したものです。米Microsoft社の副社長で、ASP.NETやSilverlightの開発チームを統率する氏のブログでは、次期製品を含む最新の技術をいち早く紹介しています。

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 原典:Windows Azure: Backup Services Release, Hyper-V Recovery Manager, VM Enhancements, Enhanced Enterprise Management Support

Windows Azure:Backup Serviceのリリース、Hyper-V Recovery Manager、VMの拡張、エンタープライズ管理サポートの強化

 Windows Azureへかなりの数のアップデートをリリースしました。

 例えば、以下のようなものがあります。

  • Backup Service:Windows Azure Backup Serviceの一般公開
  • Hyper-V Recovery Manager:Windows Azure Hyper-V Recovery Managerの公開プレビュー
  • 仮想マシン:接続ディスクの削除、可用性セットの警告、SQL AlwaysOnの構成
  • Active Directory:数百ものSaaSアプリケーションを安全に管理
  • エンタープライズ管理:Windows Azureをより良く管理するためにActive Directoryを使用
  • Windows Azure SDK 2.2:SDKの大幅な更新とVisual Studioツールサポート

 上記の新機能はすべて現在使用可能です。以下はその詳細になります。

Backup Service:Windows Azure BackupのGAリリース

 Windows Azure Backup ServiceをGAサービスとしてリリースしました。

 今回のリリースは、すでに本番環境にあり、エンタープライズSLAに裏打ちされ、Microsoft Supportでサポートされており、すぐに本番のシナリオで使用可能です。

 Windows Azure Backupは、クラウドにファイルやフォルダをバックアップし、クラウドからリカバリを行い、データロスに対してオフサイトの保護を提供する、Windows Serverに対するクラウドベースのバックアップソリューションです。

 このサービスにより、前もってハードウェアの費用をかけなくても、IT管理者や開発者は、好きな場所から簡単にリカバリできる方法で重要なデータのバックアップや保護が可能になります。

 Windows Azure Backupは、Windows Azureプラットフォーム上に構築されており、Windows AzureのBlob Storageを使用して顧客データを格納しています。Windows Serverは、Windows Azure Backup Serviceにファイルやフォルダデータを安全かつ効率的に転送するために、ダウンロード可能なWindows Azure Backup Agentを使用しています。Windows Serverにクラウドバックアップを提供するとともに、Windows Azure Backup Serviceは、System Center Data Protection ManagerおよびWindows Server Essentialsからクラウドへデータをバックアップする機能も提供しています。

 クラウドに送信される前にすべてのデータは暗号化され、お客様は暗号化キーの保持および管理を行います(つまり、データはすべて安全に保管され、あなた以外はだれも解読できないということです)。

はじめに

 Windows Azure Backup Serviceを開始するには、Windows Azure管理ポータルで、新しいBackup Vaultを作成します。これは、New->Data Services->Recovery Services->Backup Vaultをクリックして行います。

 Backup Vaultが作成されると、簡単なチュートリアルが表示され、Windows Serverへの登録方法が確認できます。

 バックアップしたいサーバーが登録されたら、適切なローカル管理インターフェース(Microsoft管理コンソールのスナップイン、System Center Data Protection Managerコンソール、Windows Server Essentials Dashboardなど)を使用して、バックアップのスケジュールを設定し、必要に応じてリカバリを開始します。これを行う方法についての詳細は、以下のチュートリアルをご確認ください。

 このチュートリアルは、登録したWindows Serverのバックアップスケジュールを設定するためのものです。また、独自のバックアップスケジュールを設定するためのWindows PowerShellコマンドレットの使用方法についても説明しています。

 このチュートリアルは、バックアップからデータを回復させるためのものです。また、同じタスクを実行するためのWindows PowerShellコマンドレットの使用方法についても説明しています。

 以下は、Windows Azure Backup Serviceが提供する主な利点になります。

シンプルな構成と管理

 Windows Azure Backup Serviceは、ローカルディスクやクラウドへシームレスなバックアップやリカバリを提供するために、Windows ServerでおなじみのWindows Server Backupユーティリティ、System Center Data Protection Managerのコンポーネント、Windows Server Essentialsと統合します。

ブロックレベルの増分バックアップ

 Windows Azure Backup Agentは、ファイルやブロックレベルの変更を追跡し、変更されたブロックを転送し、その結果、Storageと帯域幅の使用率を減少させて増分のバックアップを行います。バックアップの別のポイントインタイムバージョンでは、これらのバージョン間で変更されたブロックだけを保存することにより、Storageを効率的に使用しています。

データ圧縮、暗号化、スロットリング

 Windows Azure Backup Agentは、ネットワーク経由でWindows Azure Backup Serviceに送信される前に、必ずサーバー上でデータが圧縮され暗号化されるようにします。結果、Windows Azure Backup Serviceは、クラウドStorageに暗号化されたデータだけを格納します。暗号化キーは、Windows Azure Backup Serviceでは使用できないため、データがサービス内で解読されることはありません。また、ユーザーは、スロットリングの設定や、情報をバックアップおよびリストアする時に、Windows Azure Backup Serviceがどのようにネットワーク帯域幅を利用するかについて設定することができます。

クラウドでデータの整合性の検証

 安全なバックアップに加え、バックアップが終わると、バックアップされたデータは自動的に整合性がチェックされます。

 結果、データ転送に起因して生じる可能性の破損が自動的に簡単に確認でき修正できます。

クラウドにデータを格納するための設定可能な保存ポリシー

 望ましい保有期間の範囲を超えたバックアップをリサイクルする保存ポリシーを受け入れ実装するため、ビジネスポリシーを満たし、バックアップコストを管理します。

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この記事の著者

WINGSプロジェクト Chica(チカ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

Scott Guthrie(Scott Guthrie)

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