クラス、ストラクチャ、列挙型のおさらい
本連載の最近3回分で、列挙型とクラスとストラクチャを扱ってきました。ここで各機能をおさらいしてみます。
クラスとストラクチャには、宣言方法から、プロパティの付け方、初期化の仕方、インスタンスメソッドとタイプメソッドの呼び出しまで、共通する機能が多くあります。
- 保持のためのプロパティ
- 計算のためのプロパティ
- 振る舞いを提供するためのメソッド
- subscriptシンタックスで値にアクセスするための機能(次回解説します)
- イニシャライザ(init)
- エクステンションを用いて機能を拡張可能(Objective-Cのカテゴリに類似)
- プロトコル準拠
列挙型には、値を保持するためのプロパティはありませんが、計算プロパティ、メソッド、subscriptはクラスやストラクチャと同様に使用できます。また、次の機能はクラスとストラクチャにはない、列挙型だけの機能です。
- そのものを値として扱えるメンバーの機能
- メンバーに付随した値の型を定義できる機能
- 従来のNS_ENUMのような値の集合を表す機能
最後に、クラス、ストラクチャ、列挙型の機能をまとめた比較表を次に示します。◯はクラス、ストラクチャ、列挙型においてその機能があること、☓は逆にないことを表しています。
| クラス | ストラクチャ | 列挙型 | |
|---|---|---|---|
| 型 | 参照型 | 値型 | 値型 |
| 代入時 | 参照渡し | コピー | コピー |
| 保持プロパティ | ◯ | ◯ | ☓ |
| 計算プロパティ | ◯ | ◯ | ◯ |
| メソッド | ◯ | ◯ | ◯ |
| メンバー | ☓ | ☓ | ◯ |
| 継承 | ◯ | ☓ | ☓ |
| イニシャライザ | ◯ | ◯ | ◯ |
| デイニシャライザ | ◯ | ☓ | ☓ |
| subscript | ◯ | ◯ | ◯ |
| ARC管理下 | ◯ | ☓ | ☓ |
| プロトコル | ◯ | ◯ | ◯ |
| エクステンション | ◯ | ◯ | ◯ |
次回は
今回はsubscript、アクセス修飾子、タイプキャスト、ARCにかかわる弱参照キーワードを解説しましたが、いかがでしたでしょうか。次回は、プロトコルとエクステンションを中心に解説します。お楽しみに。
