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![]() 柳井です。 2年前に、村上龍の「コインロッカー・ベイビーズ」を読んだときの体験を今でも覚えています。コインロッカーに捨てられた少年たち──そういった実在の事件からアイデアを膨らませて書かれた小説です。 この本で最も驚いたのは日本語の使い方です。叩き割ったガラスの破片をモザイクのように組み合わせて、全く違う印象を生み出すような単語の使い方。読者の意識を自在に引き伸ばし、圧縮する文章の密度コントロール。その本では、“日本語”という、日常接している道具を使い、日常とは全く異なる体験を作り出していました。 新しい物は、決して新しくはない。人々が考えなかった組み合わせや使い方をしただけだ。そんなことを考えさせてくれる一冊でした。 新しいソフトを考えるとき、普段考えない組み合せや使い方を考えてみる。そこから、新鮮な驚きを持った画期的な物が生まれることがある。この小説を思い出しながら、そんなことを考えました。 |
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