Microsoftは12月18日(現地時間)、同社が10月、11月に発表した「Microsoft Foundry」の主要な新機能と改善点を公開した。
新たに公開された「Microsoft Agent Framework」は、オープンソースのSDKとランタイムで、複数のAIエージェントを高いセキュリティのもと構築・運用可能とした。開発者はローカル環境で迅速にプロトタイプを構築し、インフラ構築なしで本番環境に移行できる。加えて、Azure、AWS、GCPなどマルチクラウド対応のコネクタを用意し、クラウド問わず様々なAIモデルやツールを一元的に利用できる。
また、「Bring Your Own Model」機能の追加により、企業が独自のAIモデルとFoundry内の1万1000以上の提供モデルを併用しながら、一元的なセキュリティ・ガバナンス体制を維持できるようになった。これにより、既存のカスタムモデル資産を保護しつつ、Foundryのマルチエージェントワークフローや運用基盤を活用できる。
さらに、AnthropicのClaudeモデル(Haiku 4.5、Sonnet 4.5、Opus 4.1)をFoundryで提供開始。これにより、OpenAIのGPTシリーズとともに、Azure上で多様な最先端モデルを選択・組み合わせて利用可能となった。モデル選択やルーティングは「Model Router」により自動化され、性能・コスト・要件に応じた最適なモデルが選択される。
ガバナンス面では、細分化されたセキュリティ制御やObservability機能の拡充により、開発から運用まで一貫した可視化・管理が実現されている。TeamsやMicrosoft 365へのワンクリックデプロイ、ローコード/ノーコードのテンプレート、新たなFoundry Toolsによる音声・画像・テキストAI機能も追加された。
これらのアップデートにより、Microsoft FoundryはエンタープライズAI開発の包括的な基盤として、より柔軟かつ安全なAIアプリケーション開発を支援する。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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