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Android Studio 2で始めるアプリ開発入門

Androidのマテリアルデザイン ~リサイクラービュー~

Android Studio 2で始めるアプリ開発入門 第18回


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 Androidアプリを開発するにはAndroid Studioを使います。そのAndroid Studioのメジャーアップデートであるバージョン2.0が正式公開されました。本連載では、最新のAndroid Studio 2系を使い、Androidアプリ開発の基本を解説していきます。前回はスクロール連動を扱いました。今回はいよいよ最終回です。同じくマテリアルデザインとしてAndroidに導入されたリサイクラービューを扱います。

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本連載の書籍化について(2018年5月追記)

 本連載は、加筆・再構成およびAndroid Studio 3対応を行い、書籍化しています。最新情報については、こちらもぜひ併せてご参照ください。

対象読者

  • Androidアプリ開発未経験な方
  • Java言語は一通り習得済みである方

ListViewの限界(1)

 リサイクラービューの解説に入る前に、前回解説したスクロール連動の続きから話を始めたいと思います。前回のサンプルだとスクロールする本体部分は文字列、つまりTextViewでした。では、これを下図のようにリストにするとどうなるでしょうか。

図1 スクロール本体をリストにしたもの
図1 スクロール本体をリストにしたもの

 リストを表示するにはListViewを使います。図1は、前回のactivity_scroll_article.xmlの完成版のNestedScrollViewタグを、以下の通り置き換えたものです。

<ListView
    android:id="@+id/lv_menu"
    android:layout_width="match_parent"
    android:layout_height="match_parent"
    app:layout_behavior="@string/appbar_scrolling_view_behavior"/>

 リストデータはこの連載中によく使用した定食のデータです。

 図1だけを見るとうまく動作しているように思えます。しかし、実際にスクロールさせてみるとアクションバーが小さくならず、前回のようにスクロールが連動しません。この原因はListViewにあり、前回の記事でScrollViewの代わりにNestedScrollViewを使用した理由と全く同じです。CoordinatorLayoutと連携するためにはNestedScrollingChildインターフェースを実装したものでなければなりません。ですがListViewはこのインターフェースを実装していません。そこで登場するのがRecyclerViewです。

 RecyclerViewは、多量のリストデータセットを表示するために考え出されたもので、限られた画面部品を維持および再利用し、効率的にスクロールができるように作られています。今回のサンプルではListViewの代わりにRecyclerViewを使い、スクロール連動したリスト表示を作成していきます。その中で、RecyclerViewの欠点と可能性を理解していただこうと思います。

RecyclerView

 では、今回使用するサンプルアプリを作成していきましょう。

Build-Toolsの確認

 今回のサンプルでは最新のBuild-Toolsを使用します。プロジェクトを作成する前に、インストールされているかを確認しておきましょう。設定画面を表示し、「Android SDK」の「SDK Tools」タブを確認してください。「Show Package Details」のチェックボックスにチェックを入れると、現在どのバージョンのAndroid SDK Build-Toolsがインストールされているか分かります。

図2 インストール済みAndroid SDK Build-Toolsの表示
図2 インストール済みAndroid SDK Build-Toolsの表示

 2017年3月上旬の時点では25.0.2が最新です。もし、最新のBuild-Toolsがインストールされていない場合は、最新バージョンにチェックを入れてApplyをクリックしてください。

 インストールが完了すると、最新のAndroid SDK Build-Toolsでプロジェクトが作成できるようになります。

サンプルプロジェクト作成

 それでは、プロジェクトを作成しましょう。以下がプロジェクト情報です。

  • Application name:RecyclerViewSample
  • Company Domain:android.wings.websarva.com
  • Package name:com.websarva.wings.android.recyclerviewsample
  • Project location:C:\…任意のワークフォルダ…\RecyclerViewSample
  • Phone and Tablet Minimum SDK:API 15
  • Add an activity:Empty Activity
  • Activity Name:ScrollListActivity
  • Layout Name:activity_scroll_list

 プロジェクトが作成されたら、まずはビルド設定を行っておきましょう。前回と同様、プロジェクトツールウインドウのGradle Scriptsノードを開き、build.gradle(Module:app)に以下の通り追記してください。

dependencies {
    …
    compile 'com.android.support:appcompat-v7:25.1.0'
    compile 'com.android.support:design:25.1.0'
    testCompile 'junit:junit:4.12'
}

 追記ができたら画面上部にある黄色いバーの「Sync Now」をクリックし、再ビルドしてください。また、styles.xmlのparent属性も前回同様に「NoActionBar」へ変更しておいてください。

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 齊藤 新三(サイトウ シンゾウ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook <個人紹介>WINGSプロジェクト所属のテクニカルライター。Web系製作会社のシステム部門、SI会社を経てフリーランスとして独立。屋号はSarva(サルヴァ)。HAL大阪の非常勤講師を兼務。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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