CodeZineに寄稿いただいている執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表の山田祥寛さんのKindle本『速習 ASP.NET Core』が12月4日に刊行されました。
本書では、ASP.NET Core開発に必要な知識をを4つのパートに分けて、サンプルコードとともに詳しく解説しています。付録では、コマンドラインからのアプリ開発方法についても紹介しています。
8月に「ASP.NET Core 2.0」が公開され、Razor PagesやSPAテンプレートの充実といった魅力的な新機能が備わったことで、ますます実用的になってきました。
この1冊で、そんなASP.NET Coreの実践的な知識をマスターしましょう。
担当編集者からのコメント
WINGSプロジェクト刊行のKindle電子書籍、4冊目となります。
「速習 ECMAScript 6」「速習 TypeScript」に続き、素早く学ぶ「速習シリーズ」の第3弾。内容は、Windowsはもちろん、Linux、macOS環境でも動作するWebアプリケーション・フレームワークASP.NET Core(ASP.NET MVC)の解説書です。
C#がある程度分かる、という方を対象に、ASP.NET Coreによる開発の手順を短時間で学べるよう、必要な知識をコンパクトにまとめて構成。「以前、ASP.NETはちょっとかじったけどCoreって何?」「他のフレームワークは知っているけど、ASP.NET Coreも概要くらいは」と思っている方にお勧めです。
それぞれのトピックをなるべく短く区切っているので、ちょっとしたすきま時間でもお読みいただけると思います。
「ASP.NET Core? これまでのASP.NETと何が違うの?」と思っている人のために、ちょっとだけ本の冒頭を覗いてみましょう。
ASP.NETは、もともとは.NET Frameworkと呼ばれる「Windows標準のアプリ実行/開発環境」で動作するWebアプリケーションフレームワーク(以降、フレームワーク)でした。でした、というのは、2014年にマルチプラットフォームに対応した.NET Coreが発表され、その配下で動作するASP.NET Coreは(Windowsはもちろん)macOS、Linuxなどマルチプラットフォームな環境で動作するフレームワークに進化しているためです。
これまで「Windows専用のフレームワークなのであれば」と敬遠してきた諸氏は、ここで認識を改め、今後のフレームワーク選定の選択肢のひとつとして覚えておいても損はないでしょう。
…中略…
ASP.NET Coreでは、これら潤沢に用意されたサブフレームワークを用途に応じて使い分けることで、さまざまな局面に適応したアプリを開発できます。
先ほども触れたように、まずはASP.NETの核とも言うべきASP.NET MVCを学んだ後、クライアント中心なアプリを開発するならばASP.NET Web APIを、サーバーサイドでUI中心のアプリを開発するならばRazor Pagesを…というように、知識の幅を広げていくと良いでしょう。
書籍では、図やサンプルを使って解説しており、サンプルファイルはサポートページからダウロード可能です。また巻末には、Windows環境以外での開発時に便利なコマンドラインからのアプリ開発方法についても紹介しています。ぜひ、ご覧になってみてください。
一般読者からのコメント(藤田 喜美恵さん)
ASP.NET Coreを初めて学ぶ人に最適な本! ASP.NET Coreのサブフレームワークの中でも特にASP.NET MVCを取り上げて学習します。
基本的なアプリケーションから始め、データベースアクセスを使用するアプリケーション、さらに自作テンプレートなど用意された機能のカスタマイズまで、図表を豊富に用い、分かりやすく説明されています。
開発環境の準備方法は、Visual Studioを使った方法とコマンドラインからのアプリケーション開発方法の2つの方法が紹介されています。本文中の説明はVisual Studioを使った手順になっていますが、最後のセクションにコマンドラインからアプリケーションを開発するときに必要なコマンドが説明されています。
サンプルファイルはWebページからダウンロードできるようになっています。本文中にも実行した画面のキャプチャが載っていますが、サンプルコードを実際に動作させて確認することができるため、実感がわきます。
最初は手作業でファイルを追加し、最低限のスキャフォールディング機能を使い、自分でコードを入力しながらアプリケーションを作っていきます。MVCのM(モデル)、V(ビュー)、C(コントローラー)のそれぞれの役割や構成しているファイルについて確認し、ファイルを追加したり、必要なコードを入力したりして作業していきます。アプリケーションを作成していく中で、アプリケーションの構造、MVCフレームワークの考え方が無理なく身に付くよう配慮されています。Entity Frameworkを使うと自動的にデータベース接続文字列の設定とアプリケーションへのコンテキストクラスの登録がされますが、これらについても作業を行います。
アプリケーション作成の流れをひと通り経験した後、Entity Frameworkを使用してアプリケーションを作ります。最初に最低限のスキャフォールティング機能を使った方法を学習しているため、Entity Frameworkを使う利点がより明確に理解できます。また、データベースアクセスの即時実行と遅延実行、非同期化についても説明があります。
さらに、ビューヘルパー・タグヘルパーの使い方、モデルでC#のデータ型にない型を表現する方法、アプリケーション独自のテンプレートを用意したいときに必要なテンプレートの自作、入れ子のレイアウト、部分ビュー、入力値の検証で標準の検証属性を使う方法とカスタム検証の実装、ルーティングの実践的な設定、同時実行制御、バンドルとミニフィケーション、クロスサイトスクリプティングとクロスサイトリクエストフォージェリへのセキュリティ対策方法など、アプリケーションを作成するうえですぐに役立つ事柄が丁寧に説明され、用意された機能を自分でカスタマイズして使用する方法が学べます。ViewBagとViewDataの違い、@と@{}の違いなど、戸惑いやすい点についても丁寧に説明があります。
ASP.NET MVCを使用したアプリケーションの作成方法を学習するのと同時に、MVCフレームワークの考え方にも抵抗なくなじむことができる良書です。
仕様
- 書名:『速習 ASP.NET Core』
- 著者:山田祥寛
- 出版社:WINGSプロジェクト
- 頁数:166ページ
- 定価:648円(+税)
- 色数:4色
- 刊行日:2017年12月4日
目次
Part1:はじめに
- ASP.NET Core学習の準備
- ASP.NET Coreアプリ学習の準備
- 対象読者
Part2:ASP.NET MVCの基本
- プロジェクトの作成
- コントローラーの基本
- ルーティングの基本
- ビューの基本
- モデルの基本
Part3:スキャフォールディング機能
- スキャフォールディングの手順
- 一覧画面の実装
- 詳細画面の実装
- 新規登録画面の実装
- 編集画面の実装
- 削除画面の実装
Part4:ASP.NET Coreの構成要素
- ビューヘルパー/タグヘルパー
- レイアウト
- 部分ビュー/ビューコンポーネント
- 入力値の検証
- ルーティング
- 同時実行制御
- クライアントサイド連携
- セキュリティ対策
Appendix:コマンドラインからのアプリ開発
- 新規プロジェクトの作成
- Entity Frameworkによるデータベースの作成
- スキャフォールディング機能によるコード生成
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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