CodeZineに寄稿いただいている執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表の山田祥寛さんの、JavaScriptフレームワーク「Vue.js」入門書、『これからはじめるVue.js実践入門』(SBクリエイティブ)が8月22日に刊行されました。
「Vue.js」は、今一番人気のJavaScriptフレームワーク。本書は、このVue.jsについて、導入編、基本編、応用編を全11章に分け解説。段階的に学習を進めることができます。最終章では仕上げとして、読書した時の感想や読了日を記録する「Reading Recorder」アプリを作成し、Vue.jsプログラミングの具体的なイメージを掴むことができます。
担当編集者からのコメント
「Vue.jsをゼロから学びたい」
「Vue.jsを実務に生かせる力をしっかり身につけたい」
本書は、そんな方のために企画されたものです。
書籍としての大きな特徴は以下のようになっています。
- 多くのサンプルを動かすことを通じて、Vue.jsでできることをひと通り学べる。
- テンプレート的な使い方にとどまらず、Vue Router、Vuex、テストにも大きくページを割き、本格的なアプリにも挑戦できる。
- Vue.jsの知識が自然な流れで無理なく身につくとともに、Vue.jsによる開発のノウハウや、JavaScriptで知っておくと役立つ知識など、補足的な解説もふんだんに盛り込まれている。
著者はベストセラー『JavaScript本格入門』(技術評論社)でお馴染みの山田祥寛先生。
学習のポイントを丁寧に押さえつつ、かつ技術の本質的な部分まで理解できる解説で、初心者から経験者まで、本書で必ず多くのことを学ぶことができるはずです。
いろいろ内容を欲張ったため、468ページとかなりボリュームが出てしまいましたが、十分満足いただけるものになったのではないかと思います。
これからVue.jsをはじめる方、実践的な力を身につけたい方に、ぜひ手に取っていただけますと幸いです。
一般読者からのコメント(sogaohさん)
どうしてこの本を読みたいと思ったかというと、以下のような経緯からです。
2月頃にとある筋からブラウザExtensionのFirefox版を誰か作ってくれないかという話があり、乗っかってみたのですが残念ながらJavaScript経験が浅かったために成果が出せないうちに他の方がリリースまで進めてくれていました。そのことを聞いて、ほっとした一方、無念にも思っていました。その1か月後くらいに、Facebookでこの本のレビューア募集に気が付き、あのコードを読めるように進歩したいと考え応募しました。それと、たまたまですが現在かかわっている開発プロジェクトのフロントエンドにはVue.jsが採用されていたことも応募する動機の1つでした。
そうして『これからはじめるVue.js実践入門』をひと通り読んでいっての自分からのコメントのポイントは次の4つです。
- 「あの」コードがある程度読めるようになっていて良かった
- これまでフロントエンド開発に関する情報をあまり集めていなかったがこの本にはだいぶ最新の情報が記載されていて、なかなか良い当面の参考書になりそう
- サンプルコードやコラム・脚注がとても良い。リンクを書き出しておいて必要な時に参照する使い方をするとかなり生産性を上げられそう(電子版が欲しい)
- ビルド・デプロイに関する記述がもっとあって欲しかった
全体を振り返ると、次のようなことを感じながら読み進めました。
実は「はじめに」に書いてある「JavaScript言語についてはひとおり理解していることを前提」を見てやや読破することに不安を感じていました。実際、2章はそれなりに高レベルで、サンプルコードを動かしながらけっこう真剣に読み込まないと「理解した」と言えるまでに到達できなかったのでは、と思います。
ただ、2章を乗り越えればあとは比較的スムーズで、だんだん手抜きをしながら読み進められていたのではないかと個人的には思います。5章が非常にいい感じの息抜きというかCSSの面白さを感じられる部分で、ベジェ曲線やLazy Sudokuのようなサイトの紹介もあります。
導入編・基本編を乗り越えた次の応用編はCLI・ルーティング・データストアとテストの話が出て、最後の仕上げにアプリを作ってみましょうという研修めいた流れで、「身についたことをまとめましょう」と妥当に仕上がるように「よくできて」います。
欲を言うと、Node.jsのビルドに関する解説とクラウドにデプロイする方法の事例、それとデバッグの手法といったあたりの開発を一歩超えた運用に関する記述があるとバイブルとなり得たかなと思いました。そのあたりは「入門」の次に出る本に期待しておこうと思います。
なんといっても、ひと通り読んで、全く意味がわからなかったVue.jsのコードがなんとなくこういうことが書いてあるんだ、とざっと読めるようになれたことが自分としては良かったです。
仕様
導入編
Chapter1 イントロダクション
- JavaScript の歴史
- jQuery からJavaScript フレームワークへ
- 主なJavaScript フレームワークとVue.js
Chapter2 Vue.js の基本
- Vue.js を利用するための準備
- Vue.js 理解のための3つの柱
- リアクティブデータ
基本編
Chapter3 ディレクティブ
- イベント関連のディレクティブ
- フォーム関連のディレクティブ
- 制御関連のディレクティブ
- データバインディング関連のディレクティブ
- より高度なイベント処理
Chapter4 コンポーネント(基本)
- コンポーネントの基本
- コンポーネント間の通信
- コンポーネント配下のコンテンツをテンプレートに反映させる~スロット
Chapter5 コンポーネント(応用)
- 動的コンポーネント
- v-model による双方向データバインディング
- アニメーション機能
- コンポーネントのその他の話題
Chapter6 部品化技術
- ディレクティブの自作
- フィルターの自作
- プラグインの利用と自作
- ミックスイン
応用編
Chapter7 Vue CLI
- Vue CLI の基本
- 単一ファイルコンポーネント
- TypeScript
Chapter8 ルーティング
- ルーティングとは?
- ルーティングの基本
- ルーター経由で情報を渡す手法
- マルチビュー、入れ子のビュー、ガードなど
Chapter9 Vuex
- Vuex とは?
- Vuex の基本
- Vuex ストアを構成する要素
- 巨大なストアを分割管理する~モジュール
Chapter10 テスト
- 単体テスト
- E2E テスト
Chapter11 応用アプリ
- アプリの構造を概観する
- アプリの共通機能を読み解く
- アプリの実装を理解する
- 関連リンク
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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