テクマトリックスは、オーストリアのRanorexが開発したUIテスト自動化ツール「Ranorex 9.3」日本語版を、6月29日に発売した。保守サービス契約中のユーザーなら、無償でバージョンアップできる。
「Ranorex」は、多くのサードパーティ製コントロールをサポートする、UIキャプチャ機能搭載のUIテスト自動化ツール。Windowsアプリ、Webアプリ、モバイルアプリに対応したUIオブジェクト認識能力と、直感的に使える操作性によって、プログラミング経験者でなくてもデータ駆動型テストなど、複雑なテストを組み立てられる。
今回、発売する最新の「Ranorex 9.3」では、より安定性・信頼性・堅牢性が高いテスト作成のためのベストプラクティスを提示する「Ranorex Coach」を新たに搭載しており、ユーザーのテストスイートをチェックし、テストの失敗の原因となる可能性のある箇所を指摘してくれる。
指摘内容には、継承が複雑なデータソースや条件、空のコンテナー、デフォルト名のままのコネクター、多すぎるアクション、短すぎる/長すぎるタイムアウト、ルートフォルダーにある変数の参照などが含まれ、「Ranorex」の利用経験が浅いユーザーでも、失敗しないテストの作成や再利用性の高いテストを作れるよう支援する。
さらに、作成済みの変数を元にしたデータソースの自動生成機能が追加され、まだ関連付けられていない変数を特定し、それらの変数名をカラム名とするデータソースをCSV形式で自動生成してくれるため、スプレッドシートなどの外部ツールでデータソースを作成する際に、データソース上のカラム名と変数名の不一致によるテストの失敗を防げる。
そのほか、ChromiumベースのMicrosoft Edgeのサポートや、GDI+技術で表示されているアプリケーション上の文字列のオブジェクトとしての認識、テスト実行の一時停止機能、CI環境「Jenkins」との連携による「Jenkins」を介してのテスト実行、テスト管理ツール「TestRail」との連携による「Ranorex」でのテスト結果の「TestRail」との同期、といった機能強化が行われている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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