米Wasmerは、サーバ上でWebAssemblyを実行するためのオープンソースランタイム「Wasmer 1.0」を、1月6日(現地時間)にリリースした。
「Wasmer 1.0」では、すべてのコンパイラが関数を並列にコンパイルするようになり、バージョン0.17.1と比較してコンパイルにかかる時間を最大9倍高速化している。
用途に応じて最適なコンパイラをプラグインする機能では、ブロックチェーンなどに適したコンパイルが超高速な「Singlepass」、最小限の最適化での開発に適した「Cranelift」、最適化されたマシンコードによって最高のパフォーマンスを実現する「LLVM」をサポートする。また、コンパイラエンジンは生成されたコードをメモリに直接プッシュするJITエンジンと、共有オブジェクトとしてロード可能なネイティブコードを生成するネイティブエンジンに対応している。
そのほか、AOT(Ahead Of Time)コンパイルのサポートによる、プリコンパイルされたWasmバイナリを任意のデバイスで実行できるヘッドレスバージョンや、クロスコンパイルに対応するとともに、APIを改善し標準のWasm-C-APIと同様の構造に基づくAPIの提供、いわゆる「Appleシリコン」のサポートなどが行われた。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です