米Vercelは、新開発のJavaScriptモジュールバンドラー「Turbopack」を10月25日(現地時間)に公開した。Turbopackは、Mozilla Public License 2.0で公開しているオープンソース・ソフトウェア。
Turbopackは、数多くのユーザーを抱えるJavaScriptモジュールバンドラー「Webpack」の後継に当たるソフトウェア。Webpackの開発者であるTobias Koppers氏もVercelに入社して、Turbopackの開発に参加している。WebpackはJavaScriptで記述し、Node.jsを利用して動作させているが、Vercelは処理速度が問題だと考えていた。そこで、Rustを使って開発し直したのがTurbopackだ。
Turbopackの開発では、Rust向けのメモ化フレームワーク「Turbo」を活用した。これは、プログラムによる処理をキャッシュし、同じ処理を極力繰り返さないようにしたものだ。元々、Rustで開発したプログラムは高速に動作するが、VercelはTurboフレームワークの効果でTurbopackはさらに速くなったとしている。同社による比較では、TurbopackはWebpackの700倍速い。
Vercelは同日、Webアプリケーションフレームワークの最新版「Next.js 13」を発表したが、Next.js 13はTurbopackのアルファ版を収録している。Vercelは今後、TurbopackをNext.jsの標準モジュールバンドラーとする意向を示している。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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