米Microsoftは、一般的なプログラミング言語から大規模言語モデル(Large Language Models)の機能を扱いやすくする軽量のSDK(Software Development Kit)「Semantic Kernel」のPython対応版を4月17日(現地時間)に公開した。Semantic KernelはMITライセンスで公開しているオープンソース・ソフトウェア。
MicrosoftがSemantic Kernelを初めて公開したのは2023年3月17日(現地時間)。そのときはC#に対応し、Python対応版は「実験的」という扱いで公開していた。今回は、Python対応版を正式に公開した。
Semantic Kernelを利用すると、開発者は自身が開発するアプリケーションに大規模言語モデルが持つ機能を組み込みやすくなる。Semantic Kernelを利用したソフトウェア開発では、大規模言語モデルにさせたい処理を、関数など再利用可能なソフトウェア部品としてまとめた「スキル」を作っていく。例えばチャットやコードの自動生成、質問への回答など、特定の種類の処理をまとめてスキルを作る。
2023年4月の時点では、Semantic Kernelは「GPT-4」をはじめとするOpenAIが提供している大規模言語モデルと、Microsoftの「Azure Open AI service」に対応する。将来は他社の大規模言語モデルにも対応したいとしている。また、開発言語についてもC#とPythonにとどまらず、ほかの言語にも対応させる予定だという。特に現在はTypeScript対応版の開発について真剣に検討しているとしている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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