IPA、「基本情報技術者試験」と「情報セキュリティマネジメント試験」の合格者の最年少記録を更新

　IPAは、「基本情報技術者試験（以下、FE）」と「情報セキュリティマネジメント試験（以下、SG）」の令和5年4月度合格者を発表した。

　FEは、ITに関する基本的な知識・技能を評価する国家試験で、ITエンジニアの登竜門という位置付けの試験。情報処理技術者試験の中で累計応募者数が最も多い試験区分となっている。令和5年4月に実施した試験では、応募者1万1294人、受験者1万513人、合格者5928人で、合格者の平均年齢は25.1歳だった。

　今回の最年少合格者は8歳の小学3年生で、平成31年度春期に合格した9歳の最年少記録を4年ぶりに更新した。なお、小中学生の受験者は9名、合格者は7名だった。また、最年長合格者は87歳で、平成31年度春期に合格した82歳の最年長記録を4年ぶりに更新した。

　SGは、組織の情報セキュリティ確保に貢献し、脅威から継続的に組織を守るための基本的な知識・技能を評価する国家試験で、部門における情報セキュリティリーダー向けの試験。令和5年4月に実施した試験では、応募者2941人、受験者2770人、合格者2111人で、合格者の平均年齢は36.0歳だった。

　今回の最年少合格者は8歳の小学3年生で、平成29年度春期に合格した10歳の最年少記録を6年ぶりに更新した。なお、小中学生の受験者は2名、合格者は1名だった。

　両試験とも、新型コロナウイルス感染症の拡大などを背景として、令和2年12月からCBT（Computer Based Testing）方式による試験を実施してきた。さらに、本年4月からは試験実施を通年化したため、これまで一定期間かつ年2回のみであった受験機会が最大年12回に増え、受験者は自身の都合にあわせて年間を通じて申込が可能となっている。

　IPAは、FE、SGの通年化による利便性向上により、より高度なIT知識・技能を理解することで、個人のスキルアップや企業のデジタル人材育成が促進することを期待している。