Firebase Authenticationとは
Firebase Authenticationは、通常、数カ月を必要とするユーザー認証システム(アカウント機能)をSDKの導入と、10行以内のコードでアプリ全体の設定を可能にするソリューションです。
Firebase Authenticationは、認証のための機構だけでなく「FirebaseUI」というライブラリが提供されています。このライブラリを利用することで、iOS、Android、WebそれぞれのUIをそのまま利用して認証画面の構築を行えるため、認証機能と一連の動作を確認できるようにするだけであれば、30~60分で作業が行えます。
それでは、まずFirebase Authenticationが提供するユーザー認証は何が利用できるかを見ていきましょう。
どのようなユーザー認証が利用できるか
Firebase Authenticationでは、以下の認証方法が利用できます。
- Google、Apple、Twitter、Facebook、GitHubのアカウントを利用した認証
- メールアドレスとパスワードでの認証
- 電話認証
- カスタム認証システムの統合(アプリ側で利用していた認証システムを、Firebase Authentication SDKに接続して利用する)
- 一時的な匿名アカウント認証(その後一時アカウント情報を利用して、本アカウントとして登録しなおしてもらうことも可能)
これらの中から実装したい項目を選択し、FirebaseUIを利用して認証画面を構築することで、工数を最小限にして認証機能を実装することができます。
制限事項、利用料金(2023年8月時点)
Firebase Authenticationの利用に関わる制限事項や料金は以下の通りです。
無料(Spark)プラン
Firebaseの無料(Spark)プランでは、料金が発生することなく機能が利用できます。ただし、3,000DAU(日次のアクティブユーザー)を超える場合、またはSAML(シングルサインオンを実現する仕組みのひとつ)やOpenIDコネクトを利用する場合、2DAUで使用制限が発生します。
プロバイダー | 制限 |
---|---|
メール、ソーシャル、匿名、カスタム | 3,000DAU |
SAML、OpenIDコネクト | 2DAU |
なお、DAUは24時間にログインしたユニークユーザーの数を1としてカウントすることをご注意ください。
Blazeプラン
Blazeプランでは、価格はMAU(月次のアクティブユーザー)に基づいて算出され、50,000ユーザーまでは無料という層が設けられています。
プロバイダー | 無料層 | 無料レベルを超えるMAUあたりのコスト($) |
---|---|---|
メール、ソーシャル、匿名、カスタム | 0~49,999MAU | MAUあたり0.0025~0.0055 |
SAML、OpenIDコネクト | 0~49MAU | MAUあたり0.015 |