New Relicは、オブザーバビリティに関する新たな知見を得ることを目的に、米Enterprise Technology Researchとともに実施した調査と分析結果をまとめた、年次オブザーバビリティ予測レポート「2023 オブザーバビリティ予測レポート」を12月6日に発表した。同調査は、日本を含むアジア太平洋、ヨーロッパ、北米にわたる15か国の技術プロフェッショナルに対して行われ、実務担当者1100名、ITの意思決定者600名から回答を得ている。
同レポートによれば、調査対象者の32%がビジネスインパクトの大きいシステム停止にともなうコストが、1時間あたり50万ドル以上かかると回答した。年間停止コストの中央値は775万ドルに達するものの、フルスタックオブザーバビリティを実装している企業は、そうでない企業と比較して、システム停止コストの中央値が37%低くなっている。
フルスタックのオブザーバビリティを実装した組織は、サービスレベル指標、とりわけシステム停止の平均検出時間(MTTD)と平均復旧時間 (MTTR)を改善し、投資を最大限に活用していることが明らかになった。フルスタックのオブザーバビリティを実現している回答者では、MTTDとMTTRがもっとも短い傾向にある。
大多数の組織では、技術スタックを完全には観測していないものの、82%以上が2026年半ばまでに17の異なるオブザーバビリティ機能をそれぞれ導入すると予想している。
ニーズを促進するトレンドに関する調査では、49%がセキュリティへの関心の高まりによって、オブザーバビリティのニーズが高まっていることを示し、「ビジネスアプリケーションのワークフローへの統合」「AI技術の活用」がそれに続いた。一方で、日本では「AI技術の活用」がニーズを促進するトレンドの1位となっている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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