米Amazon Web Servicesは、ソフトウェア開発者向けAIアシスタントサービス「Amazon Q Developer」に、企業や団体が保持する独自コード資産を基にした支援機能を追加したと10日(現地時間)に発表した。当面はAmazon Q Developerが対応する言語のうち、Java、JavaScript、TypeScript、Pythonのコードに対応する。今回加わった新機能は、以前から提供している「Amazon Q Developer Professional」サブスクリプション(1ユーザー当たり月額19米ドル)の契約者に追加料金なしで提供する。
今回の機能追加によって、企業や団体が独自に保有しているコード資産をAmazon Q Developerに読み込ませ、そのコード資産の中にあるライブラリやAPI、パッケージ、クラス、メソッドなどを使ったコードを提案する機能を利用できるようになる。さらに、開発者が対話型の質問を投げかけると、独自コードの使い方を返答するようにもなる。
独自のコード資産はGitHubやGitLab、BitBucketなどGitを使ったレポジトリに格納したものを読み込める。加えて、Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)のバケットに独自コードを投入して読み込ませることもできる。Amazon Web Servicesは、この機能のために読み込む独自コード資産は、そのコードの所有者に向けたサービスにしか使用せず、全ユーザーが使用する大規模言語モデルの学習には使用しないとしている。
今回追加した機能は、管理コンソールで独自コードの保管先を指定するなどの簡単な操作で利用できる。また、独自コードに基づくコード提案などの機能がどれくらい使われているのかといったことを示す指標も、管理コンソールで確認できる。
Amazon Q Developerは、チェコJetBrainsが提供する各種統合開発環境のほか、米Microsoftの「Visual Studio Code」と「Visual Studio」に対応する。利用するには、それぞれの統合開発環境に合わせた拡張機能をインストールする必要がある。Amazon Q Developerのサービスは現在、米国東部(バージニア)リージョンから提供しているが、利用者の現在地を問わず、世界中のどこからでも利用できる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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