米Microsoftは、Windows Server 2025の一般提供を11月4日(現地時間)に開始した。
Windows Server 2025では、データとインフラストラクチャを保護するためのセキュリティ機能として、Active Directoryにてスケーラビリティの向上、プロトコル・暗号化の強化、新たな暗号化のサポートが行われたほか、インターネット経由での安全なファイル共有を可能にし、ファイアウォールの既定値の強化、ブルートフォース攻撃の防止、中間者攻撃・リレー攻撃・スプーフィング攻撃に対する保護が追加されたSMB over QUIC、Active Directoryが自動的にパスワードを管理し、ドメイン内のリソースにアクセスするための特定の権限を委任できるdMSAが搭載されている。
あわせて、高度なハイブリッドクラウド機能として、再起動の回数を減らして運用の中断が最小限に抑えられる、Azure Arcによるホットパッチがオンプレミスユーザー向けに提供される。また、Azure Arcを通じてAzureの強力な機能をデータセンターに直接提供できるほか、統合ネットワークポリシー管理との組み合わせで、さまざまな場所間でのシームレスなワークロード移行を実現するネイティブL2およびL3接続を提供するソフトウェア定義ネットワーク(SDN)マルチサイト機能、ネットワークポリシーの一元管理を可能にする統合ネットワークポリシー管理機能も新たに搭載された。
AIや機械学習に関連する機能としては、GPUパーティショニングのサポートと分散環境全体で大規模なデータセットを処理する機能が組み込まれ、ライブマイグレーションと高可用性を備えた、従来のアプリケーションと高度なAIワークロードの両方に対応する、高パフォーマンスプラットフォームが提供される。同一システム上のWindows Server 2022と比較して、最大60%高いストレージIOPパフォーマンスを実現した。さらに、ネイティブReFS重複除去と圧縮、シンプロビジョニングされた記憶域スペース、Windows Server 2025のすべてのエディションで利用できる記憶域レプリカ圧縮によって、さらなるストレージイノベーションを実現している。また、Azureによってパフォーマンスとスケーラビリティが大幅に向上した。
そのほか、Windows Serverの俊敏性、パフォーマンス、セキュリティを強化し、インフラストラクチャと仮想化されたソフトウェア定義データセンタを最適化するSystem Center 2025も、あわせて提供が開始されている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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