大企業での「2025年の崖」への対応策、レガシーシステムの刷新など。情報システム担当者にアンケート調査を実施

　テックタッチは、従業員数1000名以上の大企業における情報システム担当者を対象に実施した、「2025年の崖」への対応策に関するアンケート調査の結果を、11月13日に発表した。同調査は、レガシーシステムが残っている大企業の情報システム担当者に対して、8月23日〜9月9日の期間に行われ、528名から有効回答を得ている。

　調査対象者に、勤務先で運用しているシステムのうち、レガシーシステムが占める割合を尋ねたところ、「50〜60％未満」（16.1％）がもっとも多く、「70〜80％未満」（13.8％）、「60〜70％未満」（12.7％）がそれに続いた。

　もっともレガシーシステムが残存している領域としては、「基幹システム」（54.5％）が最多となり、以下「業務支援・情報系システム」（17.4％）、「管理業務系システム」（12.9％）が続いている。

　勤務先で、レガシーシステムを刷新しようと考えている時期を尋ねた質問では、「1年以内」（20.7％）、「1〜3年以内」（28.0％）が上位を占めた。

　勤務先において、レガシーシステムが要因で発生している問題を尋ねたところ（複数回答）、「システム機能や詳細がブラックボックス化する」（47.2％）がもっとも多く、以下「システムが肥大化し改修や機能追加が困難になっている」（38.6％）、「他のITシステムとの連携ができないことからDX推進が遅れる」（31.8％）が続いている。

　勤務先では、「2025年の崖」への対策としてレガシーシステムの刷新を進めているかを尋ねた質問では、「すでに進めている」が30.0％、「一部進めている」が43.8％、「まだ進めていないが、計画は立てている」が9.3％となった。

　勤務先において、「2025年の崖」への対策としてレガシーシステムの刷新を「すでに進めている」「一部進めている」「まだ進めていないが、計画は立てている」と答えた人に、「2025年の崖」に対応するために、レガシーシステムに対してどのような対処を検討・予定しているかを尋ねたところ（複数回答）、「既存システムから新規システムへの完全な移行」（57.3％）が最多となり、以下「既存システムから新環境への置き換え」（37.9％）、「既存システムを元にした置き換え」（37.2％）が続いている。

　同じく、勤務先において、「2025年の崖」への対策としてレガシーシステムの刷新を「すでに進めている」「一部進めている」「まだ進めていないが、計画は立てている」と答えた人に、レガシーシステム刷新後の新システムに求めることを尋ねた質問（複数回答）では、「他システムとの連携が容易である」（54.3％）、「システム活用実態の可視化やデータ分析が容易に行える」（53.9％）、「システム活用・DX推進をサポートする体制をパートナーが持っている」（40.0％）が上位を占めた。