米Tailor Technologiesは、同社の提供する業務システムを従来の10倍の速さで開発できる基盤「Tailor Platform」において、新機能「TailorDB Vector Search」の提供を12月26日に開始した。
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今回、提供が開始された新機能であるTailorDB Vector Searchは、現在急増しているRAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)への需要に応えるべく設計されており、従来のキーワード検索の限界を超えて文書や問い合わせの「意味」に基づく検索を実現する。
同機能の利点は以下の通り。
- 業務効率の向上:必要な情報をより正確かつ迅速に検索可能
- AI連携の強化:RAGシステムを活用した高度な分析と意思決定を支援
- シンプルな導入:TailorDBの柔軟なスキーマ構造と完全に統合
同機能は、高精度なベクトル検索を実現することで、自然言語や曖昧な表現から類似した情報を瞬時に検索できる。また、TailorDBの既存スキーマに追加設定を施すだけで利用可能となっており、公式ドキュメントにて詳細な手順を提供しているので、設定や導入を容易にした。さらに、従来のキーワード検索と併用できる柔軟な検索体験を提供し、スケーラブルなパフォーマンスによって、数百万件のデータに対しても高速な検索を実現している。
利用にあたっては、TailorDBのManifestでベクトル化したいフィールドを指定し、Manifestを適用した後にTailorDBを更新する。更新完了後に、GraphQLクエリの引数においてベクトル検索を行いたい文章(意味)を指定することで、検索が実行される。

今後は、意味検索技術を核とした高度なデータ分析と、業務支援機能の拡充を目指すとともに、ユーザーからのフィードバックなどを元に検索精度の向上に努める。さらに、より高度な検索設定を追加して多様なニーズへの対応を可能にするほか、使用例や詳細な説明を充実させて、よりわかりやすいドキュメントを提供する。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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