アドビは、月に1回以上PDFファイルを扱っている20〜59歳のビジネスパーソンを対象に実施した、PDFファイルの利用状況と生成AI機能の活用状況に関する調査の結果を6月12日に発表した。同調査は、5月1日〜8日の期間に行われ、700名から回答を得ている。
調査対象者に、仕事において長いPDF文書(10ページ以上)を読む機会がどれくらいあるかを尋ねたところ、「頻繁にある」(24.0%)と「時々ある」(36.7%)を合わせた割合が60.7%を占めた。

ビジネスに関連した文書から、知りたい内容を見つけることに苦労することがあるかを尋ねた質問では、「頻繁にある」(23.6%)と「時々ある」(43.9%)を合わせた割合は67.5%に達している。職種別では、法務部門の87.0%(頻繁にある:32.0%、時々ある:55.0%)、広報・マーケティング部門の80.0%(頻繁にある:36.0%、時々ある:44.0%)が、平均よりも特に高かった。

PDFで生成AI機能を活用したことがあるかを尋ねたところ、「活用したことがある」とする回答が40.6%に達している。職種別では、法務部門の利用率(70.0%)がもっとも高く、広報・マーケティング部門(57.0%)がそれに続いた。一方で、経理・財務・会計(20.0%)や研究開発(25.0%)における利用率は比較的低い。

PDFで生成AI機能を「活用したことがある」と答えた人に、生成AI機能を活用することで業務がどのように変化したかを尋ねた質問では、「大幅に効率化した」(22.5%)と「どちらかというと効率化した」(57.0%)を合わせた割合が79.5%に達している。

同じく、PDFで生成AI機能を「活用したことがある」と答えた人に、PDFで生成AI機能を活用する目的を尋ねたところ(複数回答)、「文書から知りたい内容を探すため」(61.3%)が最多となり、「文書内容を要約するため」(38.0%)がそれに続いた。

すべての調査対象者に、PDFの生成AI機能を使用することに対して、自身が抱いている懸念点を尋ねた質問(複数回答)では、何らかの懸念点を抱えているとする回答が75.1%を占めており、具体的な懸念点としては「AIの利用に関する社内ガイドラインの不在」(36.1%)がもっとも多く、以下「ハルシネーション(AIが事実に基づかない情報を生成する現象)など情報の正確性」(25.9%)、「情報漏洩」(24.6%)が続いている。

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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