業務における生成AIの使用は35.8％に留まる。50代では「使用していない」が7割近くに。カオナビが調査

　カオナビは、20〜50代の会社員・経営者を対象に実施した、「企業の生成AI活用に関する実態調査」の結果を6月18日に発表した。同調査は、5月14日〜16日の期間に行われ、600名から回答を得ている。

　調査対象者に、業務で生成AIを使用しているかを尋ねたところ、「使用している」とする回答が35.8％に留まっており、年代別では20代（60.9％）がもっとも多く、年代が下がるにつれて減少傾向にあり、50代では「使用していない」が68.5％を占めた。

　生成AIの進展によって、人間の役割や存在意義が薄れていくことに危機感を覚えるかを尋ねた質問では、生成AIを「ほぼ毎日使っている」人は「非常にそう思う」が40.9％と、全体平均（15.0％）の2.7倍に達している。

　生成AIを業務で使用していると答えた人（215名）に、生成AIをもっとも頻繁に使用している業務を尋ねたところ、「メールなど簡単な文章の作成」（27.4％）が最多となり、「リサーチ・情報収集」（19.1％）、「アイデア出し」（15.3％）、「業務の自動化」（12.6％）がそれに続いた。一方で、「提案書や企画書の作成」（8.4％）や「議事録の作成・要約」（8.4％）といった利用は限定的となっている。

　生成AIの活用において、企業に求める支援を尋ねた質問（複数回答）では、「セキュリティ対策」（44.0％）がもっとも多く、「運用ガイドラインの整備」（42.5％）、「教育・研修」（34.8％）がそれに続いた。「成功事例の共有」（23.3％）、「システム導入費用の補助」（20.8％）、「経営陣の生成AI活用に対する理解」（17.3％）も一定数みられる。