パーソルクロステクノロジーは、コンサルティングから各種導入までをEnd to Endで支援する「スマートファクトリーエンジニアリングサービス」の提供を、7月18日に開始した。
同サービスにおけるスマートファクトリーは、IoTやAI、データ分析といった最新技術を活用して、工場の生産設備やプロセスを可視化・自動化することによって、効率的で柔軟なものづくりを実現する仕組みを指す。単なる設備導入に留まらず、現場とデータを融合させて「見える化」と「最適化」が重要な要素となっている。
同サービスでは、スマートファクトリー化のためのコンサルティングから品質管理の改善、生産ラインの設計・導入支援までをEnd to Endでサポートし、ものづくり・ITの両領域に精通したエンジニアが顧客企業の課題や要望に合わせた最適なソリューションを提供し、データドリブンによる生産性向上と持続的な競争力の確保を実現する。
具体的な例としては、シミュレーションツールを用いてモデルを構築して解析・分析を行い、新規工場設立や新規ライン立ち上げ、在庫・物流の最適化、人員配置の検証などを可能にし、生産性向上への貢献を行う。

スマートファクトリー化においては、温度、圧力、振動センサといった多種多様なセンサ類が配置され、リアルタイムでデータを収集する必要があることから、各種センサの知識を有するエンジニアがデータ抽出方法の検討から外注先選定・導入まで支援する。
また、抽出したデータに基づいて「統計検定データサイエンス(DS)基礎」資格を有するエンジニアが、PythonやBIツールでデータ加工・分析することによって、課題点や特異点の抽出をサポートし、製造機能の「全体最適」には何が必要でどう進めればよいかを明確にするとともに、その実現に向けた支援を行う。
現状の製造業は、CASE(Connected、Autonomous、Shared & Services、Electric)や人材不足を含め数十年に一度の変革期にあり、従来のような「個別工程のカイゼン」では競合や時代の変化に取り残されてしまうため、この変革期に対応すべくデジタル/リアル、製造/物流を総合的に考慮した導入を支援する。
まずは、見える化だけでなく業務改善、未来のナビゲーションまで可能にするIoTといった、経営にも効果が出るIoT構想を策定し、KPI定義、必要データを収集するための最適なセンサやカメラの選定・設置、設置センサおよびPLC(制御装置)からのデータ収集・データベース構築、RPAによる自動収集、BIツールを用いた直感的な可視化やGUI開発に至るまで、IoTシステム導入におけるトータルでの支援を行う。
あわせて、検査プロセスを自動化して人的ミスの削減および品質の統一化を図るべく、カメラや照明といった光学デバイスの選定、検査ロジック開発による製造プロセスの改善と品質保証システムの導入を提案する。画像処理検査システムは、製品の検査工程を自動化して品質管理や効率化に貢献するとともに、製品の欠陥や不良を迅速かつ正確に検出し、現場の状態をリアルタイムに把握することで適切な対策を講じることができるようになる。
さらに、作業標準に基づく試験運用を実施して、試験品質の均一性を実現し、試験情報を写真記録することによって透明性を高めるとともに、セキュアな改ざん防止設計システムの導入を提案する。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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