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IT×大企業で社会の変革に挑むトップランナーたち

「AIなんて」が消えた3年──みずほFG・CAIO藤井氏、齋藤氏が語る、大企業AXの現在地

中野 佑輔(編集部)[著] / 丸毛 透[写]

 みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)はいま、AIを活用した業務変革を加速させている。堅牢性と可用性が求められる金融システムで、数万人規模の組織はこれをどう実装しているのか。AI変革を仕掛ける組織のかたちと、この3年で変わった社内の空気、そして大規模組織でありながら機動力を生み出す開発体制を、同社でデジタル戦略部長 CAIOを務める藤井達人氏、デジタル戦略部で次長を務める齋藤悠士氏に聞いた。

「現場の業務部門と一緒にAXを進める」みずほFGのデジタル戦略部

──現在担われている役割と、デジタル戦略部のミッションを教えてください。

みずほフィナンシャルグループ デジタル戦略部長 藤井 達人(ふじい たつひと)氏

**藤井 達人(ふじい たつと)氏**

 みずほフィナンシャルグループ 執行役員 デジタル戦略部長 Chief AI Officer(CAIO)。みずほグループ全体のトランスフォーメーションの企画・推進に責任を持つデジタル戦略部(社員200名強)を率いる。 AIチャットや議事録アプリなど社員向けAIツールの開発・提供に加え、ビジネスユニットや事務・システム部門とタッグを組んだAI変革プロジェクトの組成も担う。

藤井達人氏(以下、藤井):みずほグループ全体のトランスフォーメーションの企画・推進に責任を持つデジタル戦略部の部長をしています。特徴的なのは、我々自身が事業部門ではないことです。ビジネスはビジネスユニットが持ち、事務を担うグループ、システムを担うグループがそれぞれあります。

 我々は現業部門の目線ではなく、未来志向の目線から、次にどういう時代が来るかを予見しながら、必要な仕組みやお客さまへの新たなサービスを仕掛けていく。それがミッションです。ですから我々だけで何かをやることは基本的にあまりなく、ビジネスユニットやいろいろな部門と組んで一緒に進めていきます。

齋藤悠士氏(以下、齋藤):藤井の下で、デジタル戦略部テクノロジー第二チームの次長をしています。事業部と一緒に業務改善のプロダクトやAIエージェントを作っていくのですが、そのAIを開発するチームとして「内製開発ラボ」があり、その企画・運営管理をしています。もう1つが基盤です。AIエージェントがきちんと動くための「エージェントファクトリー」の企画・管理・運用、それに独自の言語モデル「みずほLLM」を作っているチームも見ています。組織の中で技術的な部分を担っている位置付けです。

みずほフィナンシャルグループ デジタル戦略部長 齋藤 悠士(さいとう ゆうじ)氏

**齋藤 悠士(さいとう ゆうし)氏**

 みずほフィナンシャルグループ デジタル戦略部 テクノロジー第二チーム 次長。事業部と連携してAIエージェント・プロダクトを開発する「内製開発ラボ」(約60名)の企画・運営管理、AIエージェント開発基盤「エージェントファクトリー」の企画・管理・運用、独自言語モデル「みずほLLM」の開発チームを管掌する。

 規模で言うと、デジタル戦略部自体で社員がおよそ200名います。大きく2つに分かれ、1つは実際の事業部とコミュニケーションを取ってビジネス上の課題を見つけてくるプロジェクト推進チームです。もう一方が技術的なことをやるテクノロジーチームです。私は、そのうちの1つのチームで次長を務めています。

──みずほFGという組織の中で、デジタル戦略部はどのような位置づけにあるチームでしょうか。

藤井:グループCDTO(上ノ山信宏氏)の下にデジタル戦略部があります。CDTO配下にはいくつか部門がありますが、デジタル戦略部はその中でも一番大きな組織になっています。

 弊社はカンパニー制を採っています。例えば、リテール・事業法人カンパニー、コーポレート・インベストメントバンキングカンパニー、アセットマネジメントカンパニーなど、ビジネス領域ごとに損益管理を行っていく枠組みがカンパニーとしてあります。

 カンパニーの外には、事務プロセスや事務タスクを集中的に見ているプロセスデザイングループ、銀行の大きなシステムや勘定系システムを開発・運用しているIT・システムグループ、お客さまにコンサルティングサービスを提供するリサーチ&コンサルティングユニットなどがあり、これらを合わせて15個程度の組織があります。デジタル戦略部では、それぞれとタッグを組んで、このAXプロジェクトを共同で組成しています。

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みずほFGから「AIなんて」が消えた3年間

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この記事の著者

中野 佑輔(編集部)(ナカノ ユウスケ)

 金融系SIerでの勤務を経て2025年よりCodeZine編集部所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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