はじめに
本連載では、Curlの技術情報発信サイト「Curlデベロッパーセンター」の出張所として、Curlのアプリケーションの開発情報やプロダクト情報について様々な角度から説明します。今回は、CurlとサーバーサイドJavaとの連携について、「Curl ORB for java」を紹介します。
Curl ORB for javaとは、CurlアプリケーションからPOJO(Plain Old Java Object)で作成されたJavaオブジェクトのメソッドを呼び出すためのオープンソースで提供されるサーバ連携ツールです。このツールを用いれば、CurlとサーバサイドJavaとの連携が容易に開発可能となります。
実際に開発する際の手順は、
- Javaサービスクラスおよびデータクラスを作成
- 作成したJavaサービスクラスおよびデータクラスからCurlサービスクラスおよびデータクラスのコードを自動生成する
- 作成したCurlサービスクラスのメソッドを呼び出す
となります。この時、自動的にサーバサイドのサービスクラス・オブジェクトのメソッドを実行し、結果をクライアントへ返します。 また、Spring2やSeasar2などのDIコンテナで管理されているJavaオブジェクトのメソッドに対しても呼び出すことが可能となっています。
「Curl ORB for java」利用方法の概要について、以下に説明します。
ダウンロード
ダウンロードはSourceForgeより、バイナリファイル(curl-orb_0.5_stable_bin.zip)をダウンロードします。
Eclipse開発環境へCurl ORBをセットアップ
Curl ORBサーバをEclipseへセットアップする手順を説明します。この開発環境をセットアップする前に、以下のツールをダウンロードおよびインストールします(今回は以下のバージョンを利用します)。
上記ツールのインストール後、Eclipseを起動し、新規プロジェクトを作成します。"File - New - Other"を選択し、"New"画面のツリーから、"Web - Dynamic Web Project"を選択し、"Next"ボタンを押下します。次に"New Dynamic Web Project"画面が表示されるので、任意の"Project name"を入力し"Next"ボタンを押下します。最後に"Context Root"に"curl-orb-server"を入力し、"Finish"ボタンを押下しますと、新規プロジェクトが作成されます(以下は画面キャプチャ)。
次にCurl ORBサーバを当プロジェクトに取り込むため、ダウンロードしたファイルの"server/web/WEB-INF"と"server/web/index.html"を当プロジェクトのWebContentディレクトリ配下に上書きコピーします(次のように配置されます)。
上記の設定が終了しましたら、Eclipse上でTomcatを起動します。これには、当プロジェクトを右クリックし、"Profile AS - Profile on Server"でTomcatサーバの設定(Tomcatのホームや当プロジェクトをこのサーバ設定に追加等の設定)をし、サーバを起動します(以下に画面キャプチャ)。
動作確認
動作確認をするには、「http://localhost:8080/curl-orb-server」にブラウザからアクセスしてください。ブラウザに"Welcome to Curl ORB for java"と表示されましたらサーバのセットアップは成功です。