おいしいものを便利に楽しく提供する、がコンセプト
有機野菜や無農薬野菜など、新鮮で安心・安全、健康に配慮した食材の宅配サービスで成長を遂げてきた、オイシックス株式会社(以下、オイシックス)。2000年の創業以来、主婦層を始め健康に敏感な層を中心に、着実にユーザーを増やしている。
写真を見ていただければおわかりのように、まず受付からドーンと「野菜」が出迎えてくれる。このほか、至るところに同社「らしさ」が感じられるが、ここでは1つ、うらやましい「早朝出社支援制度」を紹介しよう。これは、始業前にオイシックスの食材を含めた朝食を提供するもので、こだわりのおにぎりや天然だしの味噌汁、淹れたてのコーヒーが週2回味わえるという。
「日用品に安心や安全といった付加価値を与え、その中でおいしいものを便利にお客様に楽しく提供するというのが、当社のコンセプト。創業以来、利用者の累積は30万名を超え、売上高も年々130%~150%の範囲で成長しています」(新宮氏)
そのすべて仕事を、「食」と切り離して考えることができないオイシックス。そこでは、どのような人たちが何を考え、日々の仕事に取り組んでいるのか。EC事業部副部長の新宮歩氏、人事・総務部部長の大谷昌継氏にお話をうかがった。
モバイルサイトで新規獲得と既存顧客の満足度を高める
オイシックスの事業内容は大きく分けて2つ。インターネットを使ったEC事業と、牛乳宅配店ルートを利用したDS(店舗宅配)事業だ。宅配はシニア層、ECサイトは若い世代が利用する傾向が高く、サイト利用者の95%が女性だという。新宮氏は、現在40名の社員がいるEC事業の中心人物だ。
「生産農家の中には、作る技術は持っているものの、消費者に商品の魅力を伝えることが苦手な方もいます。私たちの仕事は、それを翻訳し、PCやモバイルを使って、お客様に効果的に伝えることです」(新宮氏)
オイシックスのモバイルサイトは、2008年6月に開設された。利用状況はどうだろうか。
「平均注文時間で見ると、PCが1回あたり10分程度なのに対し、モバイルサイトでは40分~50分かけている方も目立ちます。育児中や移動中に、時間を分散させて注文しているようですね。モバイルサイトは、新規の顧客獲得のためもありますが、既存顧客の満足度を高める狙いもあります」(新宮氏)(この続きはCAREERzineでどうぞ!)