人気企業で働くエンジニアのホンネに迫るこのコーナー。DeNAシリーズ第3回はCOOとして事業を統括する守安 功さんです。「モバゲータウン」のオープンプラットフォーム化を発表したDeNA。世界を舞台に変化を続けるSNS業界において、しなやかに適応しながら急成長を続ける同社の戦略と、エンジニアのあり方を語ります。(本記事は、【転職サイトgreen】からの転載です)
プロフィール

守安 功(もりやす・いさお)さん
株式会社 ディー・エヌ・エー(DeNA) 取締役ポータル事業本部長兼COO
東京大学大学院にて工学系研究科航空宇宙工学専攻を修了後、日本オラクル株式会社を経て、1999年に創業間もないDeNAに入社。同社の事業の成長をエンジニアとして、また事業開発担当として推進。モバオク、モバゲータウン等、同社の主力サービスを世に送り出した。現在は取締役ポータル事業本部長兼COOとして、同社の経営に携わる。
「モバイル×ソーシャル」の知見を生かした成長を続けるための決断
――今年1月、モバイルソーシャルエンターテインメントプラットフォーム「モバゲータウン」をオープン化して、業界に話題を呼びましたが、その背景について教えてください。
3年ほど前から、アメリカにおいて「Facebook」を中心としたSNSサイトが活況を呈しており、そこで提供されるソーシャルアプリを通してさらにその状況が活性化するという現象が起きていました。1年ほど前からは、アプリの中でもソーシャルゲームの分野が伸びを見せ始め、Facebook上でユニークユーザ数、アクセス数を稼いで大きく成功する企業が出てくるという状況があったんです。
DeNAは過去において、PCからモバイルへの流れをいち早くとらえ、モバイルSNSを成功させてきました。継続的な成長を続けるために、その成功の過程で得た「モバイル×ソーシャル」の知見を生かして、アメリカで起きているこの大きな流れを、国内でいち早く捉える必要があると判断して、体制を一気に強化しこの分野に参入することを決定した、というのが内製ソーシャルゲーム開始の背景です。
参入の意思決定後すぐに、社内でいくつかのソーシャルゲームを開発しましたが、リリースしてみて実感したのが、多くのユーザを抱えるSNS上で、嗜好がばらばらである多数のユーザに継続的に満足してもらい、また同時に移ろっていくゲームのライフサイクルにも対応するためには、できるだけバリエーションに富んだゲームを用意し、それをタイムリーに届けていく必要があるということでした。
それは、当社だけの力では実現が難しいと判断し、開発パートナーの参加を呼びかけようということになったのです。それがオープン化を決めた背景になります。
半年でのリリース決定!高い士気で無事にリリース
――オープン化の方針が決まってから、リリースするまではいかがでしたか。
実は、意思決定から半年弱でリリースすることを初めに決めました。業界の常識では1年半かかってもおかしくないようなところを、1/3のスピードでやろうというのですから大変です。しかし、この世界は何よりもスピードが重要です。一瞬の遅れが命取りになるわけですから、総力を結集して取り組む必要があると考えました。
仕様の開示、開発環境の提供、APIをそろえる等といった各フェーズを急ピッチで進めて行き、最終的にはオン・スケジュールで、またシステムのスペックも十分に整えた状態でリリースを迎えることができました。非常に旬な分野ですので、エンジニア達の士気も高く、大きな負荷がかかりつつも乗り越えてくれました。
無事にゲームが公開されると、サイトのPV数もどんどん伸びてゆき、それに伴ってアイテムの販売も急拡大している状況がすぐに分かり、本格的にソーシャルゲームのブームが到来していることを実感しましたね。(次ページへ続く)
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