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PS3「インターネットブラウザ」向けページの作り方

 PS3向けのページ制作をするにあたり、まずは、PS3「インターネットブラウザ」の基本的な仕様や特徴を押さえておきましょう。Wiiのインターネットチャンネルは、機能がシンプルであることが特徴ですが、PS3のインターネットブラウザは、一般的なWebブラウザに匹敵するほど多機能であるのが特徴です。

PS3「インターネットブラウザ」の主な仕様

 PS3には、「インターネットブラウザ」と呼ばれる独自のWebブラウザが標準搭載されています。これまで何度かバージョンアップされていますが、システムソフトウェアバージョン2.50の時点で、HTML 4.01、CSS1、CSS2 Positioning、JavaScript 1.5の一部、これら他の仕様に対応しており、Wii同様、PS3向けのページを作るのに特別な言語を必要としません。画像形式は、JPEG、PNG、GIFに対応しています。Flashについては、Adobe Flash Playerのバージョン9に対応しています。

表3 PS3「インターネットブラウザ」の主な仕様
ブラウザエンジン 独自ブラウザ
ユーザーエージェント Mozilla/5.0 (PLAYSTATION 3; 1.00)
対応しているWeb標準 HTML4.01、XHTML1.1、WML2.0、CSS1、CSS2のPositioning、DOM1、DOM2の一部、JavaScript1.5の一部、XMLHttpRequestのresponseText SSL2.0 / 3.0、SSL/TLS
Cookie 対応
表示可能な形式 BMP、GIF、JPEG、PNG
FLASH Flash Player 9

 PS3の「インターネットブラウザ」は、Webページの閲覧以外にも、タブ機能、ブックマーク機能、ファイルダウンロード機能などの豊富な機能が備えられています。操作については、コントローラの他、マウスやキーボードも利用可能となっています。

 仕様の詳しい情報については、オフィシャルサイトの「PlayStation3インターネットブラウザ向けWebコンテンツガイドライン」に記載されているので、制作前に確認しておくと良いでしょう。

画像サイズに気をつける

 PS3の「インターネットブラウザ」は、PCのWebブラウザに匹敵するほど多機能ですが、PCのWebブラウザとの大きな違いは、メモリサイズが小さいことです。コンテンツ用メモリには、約56MBのメモリが割り当てられていて、これをすべてのタブで表示しているコンテンツで共有します。複数のタブで大きな画像を何枚も表示していると、メモリ不足になりかねないので、画像サイズに気をつけましょう。

 目安として、PS3の「インターネットブラウザ」では、画像の表示を行う際、画像のピクセル数×4byteのヒープメモリを消費します。例えば、横800×縦600ピクセルの画像を使用した場合、「800ピクセル×600ピクセル×4byte」で約1.8MBのコンテンツ用メモリを消費することになります。

ウィンドウサイズ

 PS3の「インターネットブラウザ」のウィンドウサイズは、下記の表4のように、ユーザーの設定や閲覧状況によって異なります。画面解像度設定と表示領域設定の組み合わせごとに、標準サイズと最大サイズが決まっていて、ユーザーが標準サイズ/最大サイズを選択する仕組みです。

 例えば、1080i/p対応のテレビで、ユーザーが、表示状態を「最大サイズ」、表示領域を「フルピクセル」で選択していた場合、1152×976ピクセルのウィンドウサイズになります。

表4 PS3「インターネットブラウザ」のウィンドウサイズ(ピクセル)
表示領域設定 画面解像度
1080p/1080i 720p 480p/NTSC 16:9 480p/NTSC 4:3
フルピクセル 標準サイズ 1152×976 1026×644 723×430 565×430
最大サイズ 1920×1080 1100×720 854×480 640×480
標準 標準サイズ 1094×927 974×611 715×408 536×408
最大サイズ 1824×1026 1216×684 811×456 608×456
-1 標準サイズ 1036×878 923×579 677×387 508×387
最大サイズ 1728×972 1152×648 768×432 576×432
-2 標準サイズ 979×829 872×547 640×365 480×365
最大サイズ 1632×918 1088×612 725×408 544×408

解像度

 PS3の「インターネットブラウザ」では、ユーザーが解像度を5段階で設定できるようになっています。解像度設定をすると、前項のウィンドウサイズを基準として、それぞれの画面解像度に対して、次の表の倍率によってウィンドウ内部の解像度が変更されます。

表5 PS3「インターネットブラウザ」の解像度設定と画面解像度に対応する倍率
  解像度設定
1080p/1080i 720p 480p/NTSC 16:9 480p/NTSC 4:3
+2 選択不可 1.3倍 1.3倍 1.3倍
+1 選択不可 1.1倍 1.1倍 1.1倍
標準 等倍 等倍 等倍 等倍
-1 0.9倍 0.9倍 0.9倍 0.9倍
-2 0.7倍 0.7倍 0.7倍 0.7倍

 PCモニタでの閲覧を想定したWebページであれば、アクセスログの統計や時代的な背景から、最も典型的な主流とされる画面サイズを導き、ターゲットのPCモニタに合わせたコンテンツ領域を設定するのが一般的です。

 テレビ画面の場合には、現状でさまざまな種類があり、ユーザーによって画面サイズにばらつきがあることや、アクセスの絶対数が少ないことから、アクセスログの統計や時代的な背景から、主流とされるサイズを導くのは難しくなるでしょう。

 しかし、PS3では、さまざまな種類のテレビで最適な表示が得られるように、ユーザー自信が、それぞれの環境に合わせてウィンドウサイズや解像度を設定できるようになっています。ユーザーが自由に表示方法を決めることができるため、制作者側でそれを制御しない方が無難かもしれません。テレビ画面用に最適化されたコンテンツはまだそんなに多くはありませんから、ユーザーが普段閲覧している状態がユーザーにとって一番しっくりくるUIだと言えます。

文字表示

 文字サイズについても、「+2」「+1」「標準」「-1」「-2」の5段階でユーザーが設定できるようになっています。注意すべき点としては、DOCTYPE宣言の有無で、相対指定されたフォントサイズのマッピングのされ方が異なってくることです(固定サイズで指定された場合はそのサイズで表示)。一般的なWebブラウザのDOCTYPEスイッチ同様、DOCTYPE宣言の有無で表示モードが切り替わり、DOCTYPE宣言がある場合には「Standard Compliantモード」、DOCTYPE宣言がない場合には、「Backward Compatibleモード」になります。

表6 PS3「インターネットブラウザ」DOCTYPE宣言なし(Backward Compatibleモード)時のユーザー設定とサイズ指定によるフォントサイズのマッピング
サイズ指定 ユーザーによる設定
+2 +1 標準 -1 -2
7 45 38 29 25 18
xx-large
6 30 26 20 17 12
x-large
5 23 19 15 13 9
Large
4 18 15 12 10 7
Medium
3 15 13 10 8 6
Small
2 13 11 9 8 5
x-small
1 11 9 8 7 5
xx-small
表7 PS3「インターネットブラウザ」DOCTYPE宣言あり(Standard Compliantモード)時のユーザー設定とサイズ指定によるフォントサイズのマッピング
サイズ指定 ユーザーによる設定
+2 +1 標準 -1 -2
7 45 38 30 26 18
xx-large
6 30 26 20 17 12
x-large
5 23 19 15 13 9
Large
4 18 15 12 10 7
Medium
3 15 13 10 8 6
Small
2 13 11 8 7 5
x-small
1 11 9 7 7 5
xx-small

専用CSSをユーザーエージェントで振り分ける

 PS3「インターネットブラウザ」は、CSSのメディアタイプ「screen」には対応していますが、メディアタイプ「tv」には対応していません。従って、Wii「インターネットチャンネル」の通常モードのように、メディアタイプでCSSを振り分けて、見え方を制御することができません。しかしながら、PSP同様、ユーザーが表示や閲覧方法を自分で細かく設定することができるのが特徴です。制作者側が画面サイズを制御しなくとも、ユーザーが自分の環境に合わせて設定することができます。

 メディアタイプ「screen」のCSSを、PCモニタと共有することになりますが、PS3用に制御したい場合にはユーザーエージェントで振り分けるようにしましょう。

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まとめ

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるLaravel実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 宮本麻矢(ミヤモト マヤ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。 2026年時点での登録メンバは約50名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

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