Mac OS Xやモバイルに対応、クラウド連携も可能な開発スイート「RAD Studio XE2」
「みなさん、こんにちは。初めて神戸に来ました」というDavid氏の挨拶から、セッションは始まった。このセッションでは、エンバカデロが提供する開発ツールスイート「RAD Studio XE2」を使って、マルチデバイス向けのアプリケーションを構築する方法が紹介された。
RAD Studio製品の特徴
RAD Studio製品は、ソフトウェア開発を視覚化し、GUI部品を配置することで開発を容易に行うことができるRAD(Rapid Application Development)ツール。ドラッグ&ドロップでコンポーネントを配置・接続でき、それらをコンパイルするだけでアプリケーションが簡単にできあがる。データベースとの連携もシームレスに行うことができるため、複雑なソースコードを大量に書く必要もない。
今回紹介されたRAD Studio XE2には、「Delphi」「C++Builder」「RadPHP」が搭載されている。これら3種類の開発環境により、さまざまなアプリケーションを視覚的に開発することができる。
Microsoft Windows向けの開発環境「Delphi」は1995年に発売されてから今年で16年。16bit、32bit、64bitをサポートし、RAD環境としても定評がある。Windowsのコンポーネントレイヤで、Windowsアプリケーションのテーマやスタイルを選択できる。FacebookなどのWebアプリケーションやデータベースアプリケーション、またモバイルのアプリケーションからPHPのサーバとの通信も可能だ。
「Delphi」は、C++での開発に対応している「C++Builder」と共に、Windows、Mac OS Xのクロスコンパイルをサポート。PHP開発で初めて視覚的な操作での開発を可能にした「RadPHP」は、iPhoneやAndroidなどモバイル向けに最適化されたアプリケーションの構築にも対応。幅広いデバイスを対象に、生産性の高い開発を行うことができる。
また、これらの製品のUI部分に使われるグラフィックはGPUを活用するため、高速かつ美しい描画が可能な上に、プログラムのロジック部分にはCPUをフルパワーで使えることなども大きな特徴となっている。