「引っ越し」の課題はメンテナンス時間
パブリッククラウドからドラコレ専用環境へのシステムの引っ越しにおいて、一番の課題となったのは「いかにメンテナンス時間を短くするか」。もちろん、引っ越しといっても物理的にサーバーを運ぶわけではなく、新しい環境にアプリとデータを移す作業です。Webサーバは引っ越し先の環境に同じプログラムを設置しておけばよいだけでしたが、問題となったのはデータベース。この段階で総データサイズは数百GBになっており、数時間のメンテナンスでコピー&展開できるサイズではなかったのです。
そこで、レプリケーションを利用して引っ越し先のデータベースをリアルタイムに同期させることにしました。万一、引っ越し後にトラブルが発生して旧環境に戻すことも考慮し、引っ越し後もしばらくは逆方向にレプリケーションを実行。旧環境と新環境は物理的に500km以上も離れた場所にあったため、理論上は問題なく引っ越しできると分かっていても、実施するまではドキドキだったといいます。結果、メンテナンスも短時間で完了し、無事に移行することができました。